高校の全県区制に思う・・・

        高知県はいま高校は4つの高校学区に分かれており、普通校の大半はその地元の高校に進学するのであるが、定員の10%に限り学区外の生徒枠が用意されていて、優秀でかつ下宿が出来る経済的にも余裕のある生徒は、田舎の地元ではなくて高知市内の進学校などに進学している。私は高知市内にいるからよく分からなかったが、川ひとつ隔てて校区が変ったりする理不尽さは、以前から感じられているようである。だから全部の高校を全県区にしよう・・・と動きが出ている。   

        私の頃も田舎から来た生徒は、確かに優秀だった。でもちょっと純粋すぎて、悪い遊びを覚えると歯止めが利かない奴もいて、その遊びを教えた事を反省したような事もあった。昔から専門高校は全県区制であったが、ここ10年ほど前から高知市内の進学校が全県区制になり市内の生徒が減ってきて、その余波は周りの高校に影響を与えているのである。

        県外では「〜高校校区」なんて不動産取引の情報に載るくらい値打ちがあるものであるようだ。学問の自由は保障されるべきだが、市内の多くの生徒が逆にはじき出されて、郡部の学校に通学するのが増えることが憂慮されている。

        東大生の親の平均年収が945万円だというから、県民所得の低い高知県でも、田舎から下宿して高知市内の高校に行く優秀な高校生の親の所得もきっと平均よりもかなり高いのではないだろうか・・・ふと私が進学校でくろうしたのは親父の稼ぎが少なかったからだろうか・・・そんな事はないと思うが、今の私は我が子のために、まだまだ身を粉にして働かなければいけないようだ・・・