至る親のすすめ

4月になりました。塾生の中にも新中学生や新高校生が何人かいます。今やっていることはほとんど予習です。英語を小学校5年からやりまた数学を昨年からやっている新中1生のは1学期分がもうすぐ終わりそうで、きっと中学校でも余裕の学習をしてくれることでしょう。飛び抜けて小学校の成績が良い訳でもないけれど、保護者の方が英語で苦労したからとかで私の英語先取り学習に共感され、入会されました。週2時間、英語、数学、そして国語を学習し気がつけば中学1年内容の最初の部分が済んでいました。その子の同級生で私学に激戦を勝ち抜いて合格した生徒もいるでしょう。入ってからも熾烈な競争が待っていて、息つく暇も無くまた塾通いが始まります。私学の授業料に私塾代、送り迎えもするでしょうから親には大変な負担にちがいありません。新聞紙上にその私学の進学大学が掲載されていますが、全員が有名大学に進学できるわけも無くふと今はマイペースで勉強している私の生徒が、公立中学校でよい成績を収め自信をつけて公立高校のトップクラスになり、私学進学者より難易度の高い大学に合格するのではないか・・・などと思いました。

    私の持論に「体ができる時に知力も出来る」という考えがあります。身長が年間10センチ以上伸びるこの時期こそ、体も鍛へ勉学でも鍛えれば背が伸びるように成績も上がると信じます。逆にまだ体も心も出来ていない年端も行かぬ子供に、一日数時間の無理な学習を強いるのは後々良くない結果を招きがちである・・・と思います。無理にさせるのではなく自分から机に向かう習慣を付けさせる事が肝要です。
    親が家でテレビばっかり見て本の一冊も読まなかったり、夫婦喧嘩ばかりしている親、テレビゲームなどを一日に数時間もやらせる親など、子供の親としては失格です。そんな親でどうして子どもが良く育つ事でしょう。勉強のわからなくなった子どもが塾にきます。少し教えてすぐ成績が上がる子が多い反面、効果の出ない子には親の育て方や家庭環境に問題がある子が少なくないように思います。
    私は勉強わからない病の原因は主に子どもにあると思い、それらの治療と予防を子どもたちにしてきましたが、それらのケアーを子どもだけでなくその保護者にもしていかないと効果は出にくいと最近感じています。でもそんな事、口が裂けてもいえません。学校の先生も同じでしょう。その生徒の月謝で生計を直接立てている私たち塾の講師は余計です。ですから私は妻によく、「子どもが誇れるような親になろう!子どもが将来なりたいと思うような親になろう!」と話し実行しています。ですから我が家にはテレビゲームはありませんし、子どもが試験中は極力テレビは点けません。家庭内読書の時間もあります。

    どうかこのコラムを読んでくれている保護者の方々が賢い親になり、賢い子どもさんを育てる「親」になっていただきたいと願うしだいです。やはり至る親が至る子どもを育てます!