話題の塾の授業料 <追伸>塾講師の労働組合発足

 ある塾の講師と小学生レベルの学力しかなかった女子高生の受験勉強の物語、と言えば今回私が何について書きたいのか、おわかりいただけるであろう。
 話題になる塾であるがその塾のやり方はテレビで数回見たが、それぞれ専門の講師10人近くが教室前に陣取っていて、同じ部屋にある50はある各個人の学習ブースで各々がそれぞれの課題の勉強をして、その採点や分からないことを前に陣取る講師に指導してもらう方式の塾である。実に効率が良い運営方法で、生徒の帯塾時間さえ管理すればかなりの数の生徒を見ることができるし、きっと同じ科目を学習している生徒が多く同じ時間に固まらないように、また講師にも平等に指導がしてもらえるように待ち時間などがないよう、ある程度の時間調整や科目調整をしている事だろう。
 やはり有名塾だけあってこの方法でも時間2000円を超える授業料だと、他の番組では言っていた。とにかく学校の補習勉強より実力を付けさせる勉強をたたきこむようで、塾での課題や宿題は山のようだった。いわゆる個別指導の講師が生徒の横でいつも見られる体制ではないから、自分でどんどんできる生徒はよいだろうが、このやり方は勉強のやり方も知らない生徒はただ面食らうだけだろう。とにかく塾の時間内にその課題ができなければ落ちこぼれてゆくだけかもしれない。面談もインタビューされていたが、本当に成績を上げたかったらと生徒に自覚させてモチベーションを掻き立ててとにかく勉強させる、机に向かわせる、という指導だったのである。それで前からこのギャルの授業料はいくらだったのだろうか・・・とずっと思っていたが、今日目にした記事の中にそれらしい金額が書いてあって、今回このブログに書かせてもらった。きっと7〜8年前の話だろうから今のようには生徒もいなくて、学歴がかなり低い生徒でも時間をかけて指導ができたのだと思う。そして先生が有名な塾だからやはりその先生に習いたいだろうから、今映画のイメージで入っても少し違う塾になっているかもしれない。一日6時間の英語特訓講座を受けた生徒はなんとか乗り切ったようだが、私はとてもそうはさせられないのは塾の指導者としては甘いのかもしれないが、授業料もかなりのものだろう・・・。生徒心理を考えてほめて指導し、やる気にさせて徹底的に勉強させる・・・とは、どんなことにも応用できそうな原理だと思うが、なかなか人間こうは素直にうまくは行かない・・・と、それは指導する立場の人は100%感じているにちがいない。番組はyoutubeで検索してもらえれば見られます。
 一日2時間いやそれ以上だとしてそれが週6日、一か月続けば10万円は軽く超える金額になるのである。それが1年だったら120万以上・・・で、その記事の内容が私は理解できたのだ。よくまぁこの塾に面接に来て入ったものだと思うが結果合格したから良かったけれど、もしそうでなければこれだけの金額をもらって合格させなければ、高知なら塾に放火されるか、塾長が街中で命の危険を感じるようになるかもしれない・・・と私は思ってしまったのである。消費税分の半端な金額をどうしようか、などと悩んでいる月謝制の私には天文学的な金額の塾の授業料である。でもその子の親は偉いと思う、なかなか保険を切り崩したりしてまでは塾にお金の工面をするような人はまずいないだろうし、そんな気にさせた塾長はやはりすごいのだろう。
 でも今は塾長がすべてを直接は見ていないから、成功者もきっと多いだろうが同じくらい希望が叶わない塾生もいるかもしれないと想像するし、またそこで鍛えられながら働く講師のギャラは幾らだろう・・・とふと思った。一人前になって自分の生徒を引き連れて独立するような猛者の講師はいないのだろうか・・・。
http://dot.asahi.com/aera/2015051800025.html

<追伸>とうとう個別指導塾で働いていた学生の講師らが立ち上がり、労働組合ができたそうです。塾業界も過度の価格競争を辞めて払うものは払い健全な塾経営の下、互いに頑張っていくべきだと思います。労災保険や交通費や有給休暇など一般の労働者が得られている手当を、アルバイトだからとか学生だからと支払わなくても良いはずがありません。良い条件のもとに良い講師が必然と集まってくると思いますから、あまりに安い塾では普通の条件では講師たちが働けていないかもしれません。少子化のあおりで対象の生徒も減ってゆきますが、講師も当然減ってゆきますから、今のようなやり方は結局は自分で自分の首を絞めるようになるのです。私など自分一人でやっていますから直接は関係ないかもしれませんがもしわが子や、わが教え子がそのような世界に巻き込まれたらやはり黙ってはいられないと思います。時間単価が安すぎると思うわれる塾に通うあなたや保護者の方々、あなたを指導してくれている講師の先生は幸せだと思われますか?あなたが来ることでその先生は不幸になっているかもしれないのです。もうすでに労働局の訪問検査が始まっているそうですから、少しずつ是正されることでしょう。
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 学生塾講師らの労働組合が発足、「個別指導塾ユニオン」
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 学生アルバイトの塾講師を中心とする企業外労働組合「個別指導塾ユニオン」が4日、発足した。学生らの労働相談に乗るとともに、会社側と団体交渉を行い、労働条件の改善に取り組む。学生でない人や、正社員でも加入できる。http://bylines.news.yahoo.co.jp/konnoharuki/20150607-00046400/

 母体となった組合「ブラックバイトユニオン」には昨年8月の結成以降、学生から約350件の相談が寄せられたがうち100件近くは1人の講師が少人数の生徒を指導する個別指導塾に関するものだったことから、新たな組合を結成した。