ボランティア音楽活動を、再び始めようと思います。

 日曜の夜は自室にこもって、NHKの教育チャンネルを見ることにしている。30年近く使っているオーディオシステムにハイファイビデオをつなぎ、チョット大き目のステレオサウンドでオーケストラの演奏を楽しむ。テレビも今はやりの液晶ワイドテレビでもないが、自分としてはそのサウンドに満足している。学生時代、レコードが擦り切れるほど聞いたホルスト組曲「惑星」が全曲演奏されていた。作曲者ホルストと同じ英国のBBC交響楽団の演奏だったが、特にブラスセクションは英国オーケストラの特徴で、大変に重厚に響く。1曲目の「火星」からその素晴らしい演奏に、終始鳥肌を立てながら聴いていた。

 ホルスト組曲「惑星」と言ってもぴんと来ないかもしれないが、去年ヒットした歌謡曲の「ジュピター(木星)」の原曲と言えばおわかりだろう。当初「俺の大好きな神聖なオーケストラ曲に、大して音楽も分りもしないのに勝手に歌詞を付け儲けやがって許せない!」とか思ったが、今は歌詞をつけて多くの人に知ってもらうことで、かえってホルストの原曲がより知られオーケストラのコンサートに、より多くの聴衆を集める事に寄与しているのではないか・・・と思えるようになった。

 デジタルサウンドが全盛の中、かえって典型的なアナログサウンドで人手を要するオーケストラは贅沢な産物かも知れないが、だからこそ現代社会でも多くの人に愛され支持されているのだろう。バッハやモーツアルト、ベートーベンが今もし生きていたらバリバリのデジタルサウンドを駆使して作曲しているに違いない。

 音楽から離れて数年、仕事に追われ心が乾き音楽の潤いを求めているのがわかる。娘が中学校に上がったのを機に、その中学校の吹奏楽部の先生がたまたま私の高校のクラブの後輩で、手伝って欲しいとお願いされた。それでボランティアコーチを引き受けようと思う。週末が益々忙しくなるが一緒に頑張って子供達に音楽の楽しさ、厳しさ、心を合わせて音を合わせて一緒にサウンドを作る苦しさ、むずかしさ、そしてそれを乗り越えて得られる大きな喜びや充実感、そして悔し涙、感動の涙・・・を伝えたいと思う。また、その生徒達からも私はきっと多くを学べる事だろう・・・「音楽は心の糧、生きる悦び 」・・・