チャンピオンの資質

昨日、生放送ではないがボクシングの試合の結果に、何となく負けたほうに「ホラ見た事か!」と思ってしまった。終わってタイトルを防衛したチャンピオンの「試合前はやりにくいと思ったが、そんなに強くなかった。しかし、反則行為には頭にきた!」と言う言葉が完敗の挑戦者の資質を、如実に物語っているのである。ボクシングも人間性もチャンピオンの資質には程遠い、挑戦者であった。親といい兄弟といい、もう少し好かれる人間になりたいと思わないのだろうか・・・?ひょっとして「悪役プロボクサー第1号を狙っているのかもしれない。あんな試合を見せられたのでは、リングサイドに高いお金を払って見に来たファンはがっかりだろう・・・でも、あそこで言葉通り「腹切り」したらもっと話題になっていただろう。口で注目された人間は口で潰れていくのである。

        インターネット、ヤフーの記事を転記しておく




罵声の嵐!大毅弱かった…王者・内藤に0−3大差負け
10月12日8時3分配信 サンケイスポーツ


 プロボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ(11日、有明コロシアム、観衆=6000)オイオイ、これってボクシング!? 「亀田3兄弟」の二男で挑戦者の大毅が、王者・内藤大助(33)に0−3の大差判定負け。世界初挑戦での王座奪取に失敗し、プロ初黒星を喫した。18歳9カ月5日の大毅は、井岡弘樹グリーンツダ)が持つ世界王座獲得の日本人最年少記録(18歳9カ月10日)の更新を狙ったが、かなわず。元WBA世界Lフライ級王者で長男・興毅(20)=協栄=に続く、国内初の兄弟世界王者もならなかった。

 聖域が汚される。最後はもはやボクシングではなかった。12回は度重なるレスリング行為を2度はたらき、減点3を受けた。前代未聞の反則の連発。最大で10点差が開く大差の判定で、大毅が醜く散った。

 場内からは激しいブーイングが巻き起こる。「この試合で負けたら、切腹する」。前日の会見の席上、激しい言葉で意気込みをアピールした大毅に、「切腹はどうした!」「腹を切れ!」と罵声が浴びせられた。

 父・史郎トレーナー(42)、長男の興毅(20)=協栄、大毅は下を向いたまま。16歳の三男・和毅(ともき)も含め、一家は一切言葉を発することなく、控室から15人以上の警備員に囲まれて、逃げ出すように会場をあとにした。

 亀田家にとって、初の日本人対決。興毅と築いてきた無敗ロード、「亀田家神話」がついに崩壊した。ガードを高く上げて前へ出るが、得意の左フックが当たらない。内藤の右フック、ボディーアッパーを浴びて、イライラだけが募った。4回、8回のオープンスコアリングで大差を確認すると、クリンチから無用な投げ技を連発した。史郎トレーナーも、大毅も王者・内藤を「ゴキブリ」とののしったが、さらした醜態はそれ以上に、みにくかった。

 昨年2月のデビュー以来、序盤でのKO勝ちを積み重ねてきた。だが、対戦相手は戦闘意欲に欠ける外国人選手ばかり。試合よりも、KO勝ちしたリング上で見せる熱唱パフォーマンスの時間のほうが長いことも多く、日本人との試合をしてこなかった大毅に、批判の声も根強かった。


 97年6月、WBA世界ヘビー級タイトルマッチで元統一世界同級王者マイク・タイソンが、王者イベンダー・ホリフィールド(いずれも米国)の耳を噛み切って、3回失格負けとなったことがある。このとき、ホリフィールドは「(相手に)勝てないと思ったボクサーの醜い蛮行」と斬って捨てた。試合後、無言で会場をあとにした一家に、ホリフィールドの言葉が重くのしかかる。内藤の一言も痛烈だ。「大毅は(7月に王座を奪った)ポンサクレックよりも全然弱かったな」。

 今回の試合の興行権は、内藤が王座を奪った前王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)側にあり、資金力の乏しい宮田ジムでは手に負えず、協栄ジムが興行権を買い取ることで成立。日本人選手の最年少世界王座獲得を狙う大毅に機会をつくったが、大きな期待も裏切った。

 だが、協栄ジム金平桂一郎会長(42)は「18歳としてはいい展開になったと思う」と評価した。デビュー戦で兄のKOタイムを抜く、1回23秒で勝利。兄より1試合早い11戦目で世界初挑戦を実現させたガッツも持ち合わせている。

 史郎トレーナーは「この悔しさをバネに、またがんばるしかない。大毅は一から出直しや」と関係者を通じてコメントした。腹は切らない。もう1度、力強く再生する。