マイナスxマイナス=プラスによる数式的人生論

 10月になり少し涼しくなったのでアイスコーヒーではなくて、ドリップ式のコーヒーを立て始めた。でもここ数日は暑いのでアイスコーヒーだが・・・、学生時代よく長居をしていた喫茶店のマスターからコーヒーの話を聞きその奥の深さに興味を持ち、下宿で豆から挽いて一人楽しみ始めたのだった。最初はモカとかコロンビアとか少し贅沢してブルーマウンテンブレンドなどを単品で飲んでいたが、あるときコーヒーがそれぞれ少なくなってそれぞれで一杯分を作れなくなったので、残っていた豆を全部混ぜてコーヒーを点てたのだ。すると今まで味わったことの無いような香りと濃くが出て、完全にブレンドコーヒーにはなってしまったのである。
 それ以来メーカーの違う安いブレンド同士をまたブレンドして、飲むようになってしまった。ブレンドブレンド、3種類同士だとしても9種類の味が堪能できるのである。友人にそれを話したら「まずいものをいくら混ぜてもまずくなるだけで、マイナスにマイナスを足してもマイナスが増えるだけだよ・・・」という、もっともな答えが返ってきたのである。「でも俺は前よりうまいと感じるから放っておいてくれ・・・!」と思いながら秋から春に掛けては学生時代よりずっとブレンド同士を2〜3種類混ぜたコーヒーを味わっている。あるとき海外ですごく香りのいいコーヒーに出会い、帰国してそれを私のブレンドブレンドコーヒーに混ぜたら味が格段に良くなり、そして香りはなんともいえない芳醇な香りがするコーヒーをそれ以来いただいている。一杯原価は2〜30円くらいか、あまりに美味しいので県外のコーヒー好きの友人に紹介好評で、私はそれ以来めったに外で数百円もするコーヒーは、あほらしくて飲んでいない。
 ちょうど昨日あるコラムにマイナスとマイナスの話が載っていて、「いろいろな欠点を持った人材を能力のあるリーダーがまとめ有効に各自を使えれば、マイナスXマイナスでプラスになる結果が生まれる!」と書いていたのだった。すごい話だなと感心したと同時に、自分のコーヒーの事を思い出したのである。「確かにマイナスの人材を集めてただ足すだけでは、マイナスが増えるだけであるが、それを掛け合わせられるリーダーなら、マイナス能力をプラスに転じられる事ができるのだ!」と気がついたのだった。土佐の英雄、坂本龍馬は薩摩と長州のマイナス面を掛け合わせる事にできた人間だからあのような不可能と思えた偉業ができたのだろう。
 ふとしたコーヒー豆の話から、歴史上の革命的な話にまで今回は飛躍してしまったが、人間マイナス(欠点)がたくさんあるけれどもそれを「足す」のではなく、「掛ける努力」をすれば人生プラスになるということなのである!
 (追伸)ということは、自分でプラスと思う人はマイナスと感じる人とは決して掛けるほどの深い付き合いはしない方が良いことになりはしないか・・・、足してもプラスは減ってしまうし、掛けたらマイナスにまでなるのだ。いや待てよ、人は時としてマイナス時期があったりプラス時期があったりするからマイナス時期は、マイナスと感じられる人に深く関ればプラスになるということだろうか・・・、そう考えると「苦しい時ほど自分より苦しい人に奉仕をせよ。」という宗教的な解釈も正しくなる。う〜ん何やら難しくなってきてしまった。
 「数式的人生論」とでも呼べる新しい分野になるかもしれない・・・。あなたは自分をプラス人間と思いますか、それともマイナス人間と思いますか?・・・。