消費税10%はどこへ行く

 あれほど消費税は10%に上げる、再延期はしないと言っていた日本の政治の最高責任者がコロッと「消費税を再延期します。」と言って2年半後に延期になった。環境が変わったから・・・と言うのが主な原因のようだが、タイミングが良くない。参議院選挙の直前で過去に選挙直前に消費税を上げると公言してきた総理大臣たちは選挙に惨敗して、その政権を手放した歴史を見たのか安倍首相はあまり納得のいかない理由で、消費税の延期を表明したのだ。選挙も近いから選挙目当ての策だと言われても仕方ないとまで言っているのは、よほど政権を手放したくないからかもしれない。
 先月訪問したオーストラリアは消費税は10%で、おまけに軽減税率まで施行されていたのである。だからか値段は全部内税で出されていたし、レストランでの持ち帰りとそこでの食事で値段が違う事も、はっきり明示されていた。すごい安い値段でさらにそれが税込みだったりすると前は得した気分でうれしかったが、今は税込みであまりに安いとそこで働いている人の給料は大丈夫なのか・・・などと考える自分が存在するのである。
 さすがに10%になったら内税での今のままの値段は、きついかと思われる諸物価の値段だが、塾などの値段は経費がかかり実質講師の時給くらいの時間授業料+20%は最低でも必要なのだが、何を考えてかかなり安くその値段も税込みだったりする塾もあるのだ。往々にしてそういう塾は、講師が長期に拘束されていたりしてすぐ辞めたりする。人を消耗品と考えているのか一向に時給は安いままであり、そんな彼らも将来家庭お持ち安定した生活をさせるためにも、きちんと消費税が取れる時給にすべきなのである。以前話題になった「ブラック塾」と言われても無理もないように思う。だから余計に講師不足が進むのだ。
 最近は学校の先生も生徒がどこの塾に行っているのか調べているようで、その塾で生徒の学力を測っているようにも聞いた。塾長がだれかわからないような塾を学校の先生たちが認めにくいだろうし、塾長の考え方などブログでこのように発信するところとしないところでは、やはり見方は違ってくるだろう。また小論文を教えている塾の先生が書いたその塾のブログなど、私の以外に見たことが無い私である。どのような立派な文章を書いているのかぜひ見てみたと思う。
 私のように一人でやっているならそこそこ安い授業料でも回ってゆくのだが、講師が何人もいて経費が掛かって運営されている塾であまりに授業料が安い塾は時給も安く、きっと講師は働いていてブラックのレッテルを張られてうれしくはないかもしれない。そんな講師に習っても生徒も楽しくはないだろう・・・。