近づく「超」少子化時代と私学経営の「超」相関関係を考察する

 私立中学受験もひと段落したのもつかの間、後期と言う聴きなれない言葉で二次募集が行われている。ベストで臨んだ受験だったのにくやし涙にくれた方もおありだろう。中には前期でだめだった学校を再び目指す子供たちもいるようである。そして学校側も振るいにかけておきながら、より優秀な生徒を求めてか二次募集をしている。二次募集をしていない学校ももちろんある。

 公立と違って私立は、経営において生徒の確保が最重要課題に挙げられる。進学率やスポーツなどを売りにして生徒募集は始まるが、どうしても世の中の景気動向などに影響されがち。きっと進学や教育の優秀な先生がいるように、生徒獲得、市場調査、経営全般においてもプロの事務方が知恵を絞られている事だろう。国からの補助金は減る、しかし簡単には授業料は上げられない。生徒は減っていく。レベルを保つのも大変だ。そういう事情をそこに通う生徒や保護者は、知っておく必要もこれからは出てくると思う。学校法人ではなくて株式会社の中学校が存在する時代であるからだ。

 2007年には全国の大学の募集定員と、高校を卒業して大学を希望する子供たちがほぼ同じになるらしい。それで知事は工科大学学長の人選に異議を唱えている。学問以上に経営的手腕のある、数字の読める人材を求めているようだ。県外ではもう公立学校に民間からの校長が選ばれたりしている。また、各都道府県教育委員会は、優秀な先生の引抜をもくろんでいると言う。百ます計算などの算数メソードで知られる有名な先生が、ある県から校長として他県の校長として移った時、去った県の関係者はさぞホゾを噛んだことだろう。

 高知において近い将来、私学の募集定員と私学希望生徒数との関係が劇的に変化した時、受験はどうなっているだろうと、ふと思った....。株式会社の徹底した少人数「超」進学私立中高が出来ているかもしれない。進学率で株価が変わるので、全寮制24時間勉強尽くめの学校。先生には有名大学進学ノルマが課せられるれ、有名大学合格一人につきボーナスが出たりする。だから先生も必死で俄然進学率は上がり「超」有名進学校になる。するとそれに入るための「超」進学塾ができて「超」過密な受験勉強が始まり、「超」寝不足の子供たちが増え、ますます「超」不健康な子達が激増するかもしれない。そんな事が果たして「超」良い事なのだろか...考えただけで「超」恐くなってしまった。