納豆ラプソディー(狂騒曲)

    先日TVで納豆を食べると基礎代謝が増えやせられるという番組が流れて以来、納豆が爆発的に売れ品薄状態が続いているようである。関西人にはあまりなじみがない食材であるが、私の家族は永年納豆を食べているので今回の騒動には閉口している。

   どこに行ってもないのだ。発酵食品なので賞味期限が切れそうな半額のシールの張ってあるのを好んで購入していたが、そんなものは全くない。あまり親しみのない方にはいささか癖のある食品だから、この騒動もあまり長くは続かないだろうけれどこのようなTVの力を垣間見ると、やはりマスコミの力はすごいものだと思う。今回のように褒められればいいが、いつぞやのカイワレ大根や牛肉のような例も考えると恐いものだと痛感した。でも逆にこの力を利用すれば不況にあえぐ業界を救えそうな気もする。

   提案がある。高知県が独自にTV局を持ち、県内産品を四六時中褒めちぎり宣伝する。「高知のかつおは一味違って栄養豊富!」「あったかい土地にあったかい人情の高知県、リタイヤ後のセカンドライフ高知県へ!」なんて都会に発信していく。このようにしていくと、少しは高知県も元気な県に成れるのではないだろうか?夕張のように有名になってからでは遅すぎるのである。

   たかが納豆の話が県勢復活の話にまで及んでしまった。早く納豆が簡単に手に入るようになってもらいたい・・・



追伸、こんなことを書いたばかりの1月20日、夜のニュースで騒動の発端となった番組内容が「捏造(ねつぞう)」されたものだと発覚し、今日(21日)の新聞にはもう取り上げられていた。そして急遽番組が中止される事になったらしい。マスコミで注目されたことはマスコミで消されるという私が心配していた事が、現実となってしまった。降ってわいた騒動にひょっとして増産体制を決めた納豆メーカーもあるのではないだろうか?明日からきっとまた半額の納豆が買えるだろう。
健康食品の私の好きな納豆には罪はないのだから・・・まさしく今回の騒動は「狂騒曲」と呼ぶにふさわしい落ちまで用意されていたのである。