アップル社創業者スティーブ・ジョブズ氏の逝去

 またひとつの時代が終わったような気がしている。アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が、現地時刻の10月5日に亡くなった。まだ56歳で私と同じ歳だった。20歳で自宅ガレージを事務所に始めたビジネスは、わずか35年で世界的な企業に育ったが、彼は巨万の富を手にしながらも、その時病魔に犯されていたのである。がんの中でも生存率の低い、すい臓がんだったようだ。近年アップル社の新製品プレゼンテーションをするたびにやつれて見える彼の姿に、そんなに無理して働かなくても良いのに・・・と思ったほどであった。
 今はアップルコンピューターとしての方がメジャーだが、私は一番最初に買ったパソコン(23年前)はマッキントッシュブランドの、10インチ白黒モニターの小さなパソコンであった。アメリカで英語を学んでいた大学で、使用されていたのである。今思えばおもちゃみたいなパソコンだったが、当時は斬新に見え帰国して買ったものだった。そして今でこそインターフェイス様式で画面のアイコンをクリックする簡単なパソコンだが、当時のマッキントッシュ(マック)のパソコンもそういうシステムで使えるもので、ウィンドウズ95が出た時は、マックのパクリではないかと思ったくらいである。主にワープロ表計算に使っていたくらいで、大した知識もなかったがマックから少しずつなれて今の自分があるように思う。マウスが右左のクリックの違いがないのが特徴だろうか。よくテレビなどでマックの大きな画面のパソコンを使っているのを見受けるが、パソコンシェアーではマックよりウインドウズの方が圧倒的に多いそうである。多分私は今のアップルコンピューターは使えないだろうし、余り使いたいとも思わなくなってしまったのである。
 もし彼があと20年いや10年元気で仕事が出来ていたら、さらにアップル社は新たな進歩をしていたに違いないし、スマートフォンが主流になってきた携帯電話がさらに進化し、携帯で事務的な事が全部代用できるようになって来るだろう。身分証明書や保険書、学生書やパスポートまでに利用できたり、銀行口座の通帳なども兼ねるようになるかも知れない。でも便利だが、万一壊したりなくしたりまたデータを抜き取られたりすると大変だからやっぱり無理かな・・・
 黒鉄ヒロシ氏の漫画に以前携帯じゃなかったかも知れないが、こんなものが出来れば便利と主人公が話をしていて、今だったら携帯にスポットクーラーや車まで付いていたらいい!とか冗談で話していたが、まんざらそんな事が夢ではなくなって来ている現実を感じる。でも物質的な満足はやはり一時的なものかも知れないから、スマートフォンに楽しかった思い出の光景が映し出されたり、今は無くなった肉親や友人の生前の動画が見られたりするようなサービスがあったら、より精神的な満足も得られるようにも思うのである。やはり蔵の宝より体の宝、そして体の宝と同じくらい心の宝を大切に思いたい私である。好きだった同級生のスティーブ・ジョブズ氏の冥福をお祈りしたい。合掌

スティーブ・ジョブズ氏のウイキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E3%82%BA