あの映画監督のスティルバーグも学習障害だった。

 小中学時代、やはり普通の子とはかなり違う学力の同級生がいた。時々先生に当てられても、しどろもどろの答えをしていたように思う。でもそんな友達に限って遊びではスターで、手先が器用だったりして工作を手伝ってもらったような記憶もある。
 今はあまりそんな事もないかも知れない。親によっては一緒に遊ばせなかったりするかもしれないが、何がきっかけになってその才能が大きく開くか分からないから、人間はだれでも大きな可能性を持っているように感じるのである。
 昔のある同窓会で「へぇ〜、お前が英語教えているんだ・・・。」と驚かれたことがある。さも「お前で大丈夫か・・?」と言わんばかりであったが、彼には私が子どもの時のまま成長していないようなのだ。「才能があったのかな、アメリカにも行って英語勉強してきた・・・」と言うと「ペラペラか?!」と聞いたので「英会話も教えているから使えないと商売にならないし・・・」と、答えたのである。その後彼は同窓会で同じことは聞かなくなったが、昔の目線でしか友を見られないその彼が私は、何がしかかわいそうになったのである。
 「同級生のどんな奴よりも自分らしく生きている!」という自負だけは負けない自分である。子どもの時の姿など仮の姿なのだ。


スピルバーグ氏、学習障害を告白 「映画で救われた」
朝日新聞デジタル 10月3日(水)21時14分配信


 映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏(65)が自分に学習障害があり、それが原因で子ども時代にはいじめられていたとインタビューで告白し、話題となっている。「学校へ行くのが大嫌いだったが、映画づくりを通して救われた」と語っている。

 スピルバーグ氏が公表したのは、読み書きが困難になる「ディスレクシア」と呼ばれる障害。5年前に初めて診断され、「自分についての大きな謎が解けた」という。小学生の時は読み書きのレベルが同級生より2年遅れ、「3年生のころは、クラスの前で読むことを求められるのがいやで、とにかく学校へ行きたくなかった」「先生も心配してくれたが、学習障害についての知識もない時代で、十分に勉強していないと思われた」と打ち明けた。今でも、本や脚本を読むのに、多くの人の倍近く時間がかかるという。

 また、学習障害がきっかけでからかわれ、いじめられたことも明らかに。「中学時代が一番つらかった。他人の立場から自分を見ることがまだできない子どもは本当にきつく、嫌なことをする。今は理解できるし、恨みもないが、大変だった」と話した。一方、「自分が被害者と思ったことは一度もない。映画づくりが、負わなくていい重みから私を救ってくれた」とも述べ、10代初めから撮り始めた8ミリ映画が支えになったと話した。
.朝日新聞社

最終更新:10月3日(水)23時8分