教材研究塾長会 in Kochi

 昨日4/19私の使っている教材の塾長研修会が高知で開かれた。年に一度本部のある都市では全国的な規模で会議は開かれているのだが、それとはまた違った地方でのその土地でしか学べない歴史や地理などを学べて、その土地でしか味わえない食べ物や地酒を味わいながらの、より身近な会合はできないものだろうか・・・と提案していたら、社長の英断で言だしっぺの私が第一回の地方研修会の幹事を仰せつかったものである。
 第一回でもありこの高知にさて何人の塾長が全国から参加いただけるであろうと心配もしたが、遠く横浜や岐阜、名古屋、兵庫、岡山、広島などから多くの塾長の参加があり、何とか天気にも恵まれチャーターしたジャンボタクシー2台で一路桂浜に向かった。私には身近な坂本龍馬であるが、県外の先生方にはまた格別の思いがありとても半日の訪問では物足り無く感じられたようで、久しぶりに訪問した高い龍馬の目線からみた太平洋や龍馬記念館は私にとっても大変新鮮であった。海のない県から来られている塾長が「高知の海は世界とつながっていると肌で感じる雰囲気がある・・・」と言われていたのが、私にはまた新たな発見であったのだ。その後あまり大きくない私の教室も訪問していただき、いろいろ工夫している教室をほめていただいたのである。数百人の生徒さんをかかえる塾とはそれは設備も広さも違うだろうが、私の信念である「どの生徒も私が直接指導監督する塾」という気持ちが、教室の広さになっている事をご理解いただけたことであろう。そしてフィールドワークは終了しホテルでの研修になったが、そこではまたいろいろな塾の経営形態が学べ大変勉強になったのだ。自分としては最高の使い方をしているつもりであったが同じ教材でも様々な使用法があり、まだまだその教材の潜在的な可能性を知ることができたのである。参加者はまだ塾経営経験の少ない若い塾長、人生経験豊富なベテラン塾長と年代もさまざまであるがやはりこういう研修に遠くから参加して、勉強しいろいろな意見を求めて自己を高めようとする気持ちを持つ塾長の塾は、きっと伸びてゆくだろう。
 そして土佐の地酒や料理をふんだんに味わってもらえた懇親会は、私にとって大きな財産となるお話を聞ける場となった。ある塾長の塾経営にまでたどり着いた半生のお話は、同業者としていや人生の後輩として大変学ぶべき点の多いお話であった。経験を積むにしたがって今のビジネスプランができたそうで、その話の内容は私がかねてから目指し実践してきた経営方針理念にまったく一致していたのだ。私がかねがね想像している極限的な「茶室のような教室」も半ば実現できるかもしれないと思った。一方若い塾長は昔の自分を見ているようにも感じ、自分の若い時の失敗談などに熱心に耳を傾けてくれる姿に、塾経営の先輩として応援したくなった。しかし昔自分が持っていた「ギラギラした野望」はあまり表には出さず、ぐっと思慮深く着実に経営されている姿に、彼らの高い英知と時代の流れを感じたのである。
 私も気が付けば30年塾をやっている。地元では価格や表面的なサービスなど足の引っ張り合いのような、次元の低い競争を強いられがちであるが、私は「小笠原隆政が塾長の塾」という事を前面にやはり出し、保護者や生徒の期待に応えられてその上暖かい心の触れ合いを感じていただける塾にしてゆきたいと思う。高知の本当に小さな塾だがやっている事は全国的な水準に何ら引けを取っていない事を確信でき、私の考えや理念をさらにもっと多くの方々に発信啓蒙してゆきたいと思えた研修であった。参加していただけた多くの全国の塾長に感謝し、教材会社のスタッフにも大きな感謝の言葉をお伝えしたい。またお会いましょう!ありがとうございました。