「こころ」をやっと読み終えました。

 読んでいた夏目漱石の「こころ」をやっと読み終わりました。この作品を読まれた方はご存知でしょうが、後半は遺書の手紙の内容で、すごく長かったです。いささか暗い内容に読み続けるのが大変でした。何故この本が今でも読み継がれるのかは、私にはよくわかりません。人間の自分勝手なエゴイズムを漱石は言いたかったのかななどと、思うのです。
 西高校国際科バカロレアコースでは、夏休みにこの小説を読まさせて休み明けにじっくり討論させる授業があるようですが、それは読書感想文的なもので終わるのではなく、一章から三章までじっくり読み込んで大学のゼミのように深く討論し熟読してもらいたいと思います。でもその授業を担当する先生も大変だろうし、その授業を受ける学生はもっと大変だろうと思いました。このような学習形態はきっとすべての科目で実施されると思います。英語なら英語の原書を夏休みに一冊読ませるとかはあるでしょうし、その感想を英文でレポート用紙5枚程度にまとめよ、などの課題もあるかもしれません。ですから決して西高校国際科バカロレアコースは、市立中学が荒れているから受けてみよう的な、塾で受験テクニックしか勉強ができないような生徒では、このような「こころ」や英文原書読書の課題からもわかるように、レベル的にも無理でしょう。そこで学びたいという強い強固な意志があり、人間的にも自らの道を自分で切り開いて行ける努力ができる生徒達に、六年間しっかり学んでもらいたいと願います。
 でもきっとすごいコースになると思いますが反面、あまりにも理想志向で現実の生徒がついて行けないようになっても本末転倒ですから、もう中高一貫教育は後戻りできない強い意志で教育委員会は、よりよい学校設立にがんばってほしいと願います。 公立学校もそれぞれのより強い個性を出して生徒を育てる必要がありますね、全科目70点の生徒を育てるよりは何か一つでも秀でた個性を伸ばす教育が、今は必要とされているのです。

文部科学省国際バカロレア教育について http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/