桜の季節

 先週末から今週にかけて学校では入学式が挙行されています。暖かくなってすべての芽が一斉に芽吹くように、気分も新たに新しいスタートが始まる4月です。その背景に桜は切っても切れない関係がありますね。あいにく今年は冬がたいへん寒かった分3月下旬、5月並みの陽気になった時高知では、いち早く桜が開花し数日後には満開になりました。ですから入学式に桜の花をバックに、記念撮影とはならなかったかもしれませんが、やはり日本人独特の美意識が桜の花にはあるようです。
 農耕民族の我々の祖先は、桜のつぼみから花が咲く時期で農耕開始時期を、決めていたようです。例えばつぼみが膨らみ始めたら種もみを準備し、花が咲き始めたらその種もみをまくとからしいです。貴族文化の花開いた平安時代伊勢物語などでは、桜の下での宴の様子が書かれてありますし、豊臣秀吉が開いた京都醍醐の花見は有名です。でも今のような桜の花見が広まったのは江戸時代後期からだそうで、ソメイヨシノが品種改良されて全国に広まったからのようです。その後明治時代になって国家の慶事即位の礼や日清日露戦争の勝利)で国家計画的に植樹がされ始め、散り際がきれいな花でもありますから、日本人独特の精神論にも影響したのでした。
 こう考えますとやはり桜は我々日本人にとって、DNAの中にしみこんでいる花と言えるかもしれませんね、そうなると桜の花の下の4月入学そして新年度開始は、まず変わらないようにも思います。新たなスタートを始める小中高校生の方々、数年先には人生をも変えるかもしれない入試が必ずあります。その準備を少しずつでも始めても遅くはないのではないでしょうか・・・