講師密度

 4月1日が日曜でしたので4月2日にかけて、都会の大手塾の研修の手伝いに行っていました。各教室からの新中1生が集まり、朝から夕方まで英語数学国語の中学での最初の勉強をするのです。会場は大手ホテルの催し会場で昼食は、そのホテルの豪華バイキングでした。生徒の参加費は無料です。私は過去に何度か呼ばれて参加していますので、スタッフも顔見知りでさも現地の塾講師のような感覚で、指導を手伝っていました。その研修では講師の教え方がシステマチックであるのと、他のスタッフ講師が長く続けている事はやはり、その塾の強さを表しているのです。でも集団授業とは言っても、各教室の講師は自分の教室の生徒を見ていまして、理解の遅い生徒にはそれなりに助言をこまめに与えていたのです。ですからやっている事は何ら私の指導とは変わらないと思いました。
 やはり塾で注目すべきなのは「講師密度」です。20人の生徒を同時に一人の講師で指導したとしたら単純に計算して講師密度は、1/20ですから5%になります。生徒が10人とした場合10%です。5人でしたら20%です。それは100%に近くなればなるほど良いと生徒からは思われがちですが、塾経営の立場から考えればその考えは大変なリスクを要します。それの究極の形が1対1の家庭教師かもしれません。
 塾でその事を意識して1:1や1:2で教えている塾もあるようですが、やはり経費的には非常に高価なものになり、そのシステムを安価な値段でやっているところは、なかなか講師が定着しないのです。ですから講師の若年化や経験不足が指摘されます。私の塾は平均すれば講師密度は20%を切っているかもしれませんが、講師密度100%や50%の塾からの転塾生が、毎年少なからずいます。それは明らかに講師の指導力の違いでしょう。
 いろいろな形態が塾にはありますが、私の方式は少数精鋭主義かもしれません。預かれる人数は多くないが、預かった以上はその生徒を最高な形に仕上げ成績を上げて合格させます。高知ではなかなか経験できないこの都会の塾での経験は、私を講師としてまた塾経営者として毎回一回り大きくしてくれています。あなたの塾の先生は、このような塾の研修などに参加されて勉強されていますか?