ある元有名予備校講師の今

 大変悲しくなった記事を読んだ。30年くらい前だろうか、私が塾を始めた頃に絶頂だった予備校講師の現在の様子の記事である。当時で年収が数億だから、今でいえば10億では済まない収入かもしれないくらい人気の講師だった人だ。風体も行動も突飛だったが、英語の講義はすごいなと当時私も思った。今の有名なH先生などとは迫力が全く違うから、当時はやはり元気があった時代なのだろう。
 最近虫の知らせか、この先生は今どうしているだろう・・・などと気にはしていたので、この記事を見た時は大変ショックであった。平家物語の冒頭をやはり思い出して、私はやはり今の田舎の塾講師でいい。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180705-00010001-spht-ent
 先に述べた元有名予備校講師の生きざまも、彼の選んだ道ならそれでいいのだろう。今自暴自虐の生活が長くできる事は、彼が今まで努力して財を成してきたからだろうから、この人らしいと言えばこの人らしい人生である。誰にも迷惑をかけてもいないのなら、それでいい。
 今の私は人を雇って生徒を多く集めて、教室を増やして大儲けしようなどとは全く思わない。決して無理はしないし生徒にも無理はさせないし、私の指導を受けたい人が集まってくれればいいと思う。チラシを大手のようにしょっちゅう撒いているわけでもないし、同業他社にやっていることは決っして負けてはいないが、勝とうなどとは全く思っていないのだ。ただ個々の生徒のために、何が一番良いかを考えて実践しているだけだが、実際東は南国市、西は伊野町、南は春野町、北は徳島県境に近い大豊町から毎週通ってきてくれている。
 というのも個別授業とは言っても私の塾は、アルバイト学生に丸投げさせて、ただ長い時間勉強させる「塾漬け」の塾ではないのだ。個人を大切に思いやり生徒の将来を考えた、個人個人へのオーダーメードの少数定員制の授業である。長くやらないのは授業料を安く抑えるのと、そのために生徒一人一人にパソコンを用意して、効率化を図っているのである。さらに高知市立中以外に教科書が全く違う、公立中(県立・国立)・私立中高生やそして公立高校生にも、きめ細かく授業や試験対応ができて成績を上げ、100%入試合格!がその何よりの証であろう。
 でもやりたいことがほんとになくなると、人間はやはり前回のブログで触れた「終わった人」になるのだろうか、という事は「欲」がない私は、もう終わりかけなのだろうか、いや「欲」はないが「悩み」は多くそれを解決したいと行動するのはやはり「欲」だろうから、私は終わりかけではないだろう。
 このブログやホームページなどから、私の塾方針をまねして塾を運営されるのは構わないが、始めたらずっと続けないとそのまねした人は「嘘つき」になる事を、覚悟しておかなければいけないのである。私はただ30年以上、自分の信念を同じ地区で生徒に守り続けているから、きっと多くの方に支持されているのだと思う。