台風来るな!

 新学期始まって早々、また台風で学校が休みになってしまった。しかし今年は発生する台風が多いし、日本列島に上陸し被害を及ぼす台風も多い。学校が休みでも塾の時間は過ぎ去って平穏になっていることもあり、全面休日か夕方から開校かを判断して、その日に来る生徒たちに事前に連絡をしているが、公共交通機関が止まったままだと生徒はやはり来られないので、振替日の連絡をする必要はある。さぞ大きい塾はそれらで大変だろうと思っていたら、大きな塾は台風やその他不可抗力で塾が閉校になった時は、振替をしないと入塾時の案内で事前に伝えているのだそうである。それはそうだろう、何百人の塾で一人一人に休んだ分の補講が行われるとは思えないし、通っている塾生もそれが無くても通うメリットがその塾にはあるからだろうと思う。生徒以上に講師が通えないだろうから、昼間に最終電車などがでたら、私の塾のような対応ができるはずもない。改めて振替授業一つ考えても大きな塾よりは、近所の身近な塾の方がより生徒の立場に立ったサービスをしているのがわかる。
 今日正午ごろ徳島県南部に上陸した台風21号は、神戸に再上陸し関西地方や北陸東北そして北海道地方に、大きな被害をもたらせているようだ。高知も台風がかすめたがあまり被害はなかったようで、大きな被害が出た地方の方々にはお見舞いを申し上げたい。
 9月2日の日曜夜9時過ぎにある中堅塾で煌々と教室の明かりが点き、自転車が1台止まっていた。夏休みの最終日で「宿題が終わっていないので手伝っているのか・・・」とか思いながら前を通り、帰り10時半を過ぎていたが講師風の若い女性と中学生くらいの男子生徒が塾の前で話をしていた。なんでそんな時間に授業をしていたのか詳しくは分からないが、果たしてそれが生徒のためになるのか、とか思ったのである。生徒を緊急的に助けているようにみえるが、私に言わせると塾漬けで生徒をダメにしているだけである。宿題にしろ実テ対策にしろ、時間外に開けてまで授業を一人にしていると、他の生徒にも依頼されればしなければならなくなり、結局は講師の身が持たなくなる。
「いや、極端な授業料をもらって特別個人授業をやっていたのかもしれないか・・・それなら授業料は時間数千円だろうか・・・」そこから転塾して来た生徒の話によれば、しょっちゅう講師が替わり最初は安い授業でも高い授業料のコースに回されそうになり、値段がはっきりしている当塾に移って来たのだった。一見あまり儲かってはいそうには見えない塾ではあるが、少し手の掛かる生徒をそのようにしてして対応している塾かもしれない。そして今日のような台風でビュービュー吹いていても、講師を出て来させて授業をやっている塾なのだろうか・・・。もしそうなら塾が講師が集まらずブラック業種と言われる所以である。やはり日曜日それも、夜10時以降などにいくら頼まれても開けるべきではない。周りから熱心な塾などとは今は思われず、逆に人使いの荒い塾であると周りから思われるのが「落ち」であるからだ。そしてそれが当たり前だと思われたら、塾にとっても講師にとっても良い事とは言えないのである。