このブログが教育問題にとどまらないのは・・・

このブログを書き始めてもうだいぶになる。塾経営者のブログだから教育関係や受験情報、勉強法などを主立っては書いていたが、世の中の出来事や流れそして経済や政治など日本の出来事だけでなく、世界的な流れが私たちの業界にも大なり小なり影響してくる事がわかり、それらについても触れるようになってきたのである。

       このようなブログでは、塾で勉強しない子やその親は悪者、勉強する子は親も子もよい子になりがちで、塾の経営者がとかくお説教をしがちであるが、一番良いのは生徒が塾など行かなくてもしっかり自分で学習できればそれが保護者にとっても、子供にとっても一番良い事なのである。病院だって行かないに越した事はないが、人間は病気をするものだから病院は存在する。しかし、病気になぜなるかと言えば、本人の心がけが悪いだけで病気になるのではないからである。環境や生活状況、精神状態・・・ありとあらゆる原因が考えられるように、勉強が分らないから塾に行く、と言っても分らない原因は多種多様であり一介の田舎の塾経営者が「こうするべきだ、そうしたらいけない!」などと声高に叫んだ所で全ては解決しない問題であるから、私はいろいろな事に対してアンテナを張り意見を述べている。

       先日来触れているガソリン代の高騰も、塾経営にはかなり影響してくるのである。教室の光熱費が増える、当たり前の事である。生徒の教室のエアコンは切れないだろうから講師がたくさんいる塾などの講師控え室は真っ先にエアコンが切られるであろう。そして、多少評判になった塾だったとしても車で往復送り迎えが1時間近くももし掛かるとしたら、そのガソリン代も馬鹿にならず、近くの塾に替えてしまうかも知れない。命に関わることならガソリン代どころではないだろうが、塾に関してはかなりの魅力がその塾にないとまず、遠くからの生徒はやって来なくなる。近くだけでは生徒は限られるのでさてどうしたものか・・・塾長が「カリスマ講師」になる事であろう。「その先生に習いたい、その塾でもその先生でないとダメだ!」と言うような次元の塾長になるのである。そうすればこれからも小さな塾は生き残れるはずである。
       若い頃、経営者を気取って先生を何人か雇い経営していた事がある。優秀な講師を破格の値段で雇っていたから、先生にも生徒にも良かったが儲けはほとんどなくて、また休んだ時などの講師管理に大変手を焼いた。風邪などが流行れば講師も休むし、大学生は試験や就職活動、そして帰省で良く休む。そして一身上の都合で突然やめる者まで現れ振り回されたことは何度もあった。「自分はこんな事をするために塾を始めたのではない」と再確認し、それ以来学生講師や外部講師は雇っていない。また、ある保護者の方から「お宅の塾に通わせているのはあなた、小笠原先生に子供を習わせたいから行かせているのです!」と言われた時のインパクトはいまだに忘れられない。その生徒はいま立派に小学校の先生になっている。

       出来るだけ自分で全てをやり、理想の塾経営に挑戦していく。視野は大きく世界に向けてグローバルな流れを感じながら、誰にもまねできない自分だけの自己理念を確立し、実践していく所存である。それが出来てこそ真の「私塾」ではあるまいか・・・