教育とは・・・

 テレビで証人喚問を見ていました。喚問を受けているこの人を見ていてふと「教育とはなんぞや・・・」と思ってしまいます。私たち学習塾をやっている者は、学校に合わせて学校内容に追随してゆかなければ仕事としても成り立たないですから、国や県の教育方針が変わるたびにある意味振り回されます。でもそれはこの仕事の宿命であると自覚をしているのですが、塾に寄りましては「既存の学校ではだめだ!」と自分で学校を設立する塾もあります。すごい熱意と決意で多くのハードルを乗り越えてお金を掛けて開校するわけですが、果たしてその開校後の姿が設立者が最初に抱いたすごい熱意や決意が、どれだけ反映されているだろうかなどと考えると、どこも今は生徒集めにあくせくしている姿が垣間見えます。あまり儲かるものではないとも聞きました。
 まず赤字経営では存続が危ぶまれますし、良い教育環境や良い指導者などは持てないでしょう。かといって儲け主義に走っても生徒は集まりません。だからスポーツや有名校への進学率で、少しでも名をあげ知られるようになって生徒を集めるのです。一方私立が頑張っているのに公立学校がのんびりしているわけにもいかず、学校の統廃合や専門性の高い教育をしたり中高一貫校を設立したりと、いろいろな動きを見せています。また我が国には全国的に決まった共通の教育方針がありますから、どこも同じような学校になりがちの中で、昨日国会で証人喚問を受けていた人がやっている幼稚園や作ろうとしている小学校は、大変個性的な教育方針だと思いますから特徴的な私立学校という観点から見れば、かなりの学校と言えるでしょう。でもこの人が考えた生徒募集の方法は総理大臣の名前を学校名にしたり、その奥方を名誉校長にするなどの発想の手法は、経営者としては驚く手法だと思います。普通の人はまず考え着かない事をして生徒集めをするのですから、経営という目的からすればかなりのやり手だとは思います。でも当然そうした行為は、後でとやかく言われる事も読んだ上での事だとしたら、教育者としてはうすら怖い思いも感じます。
 私の塾も私立です。教室は一つしかない寺子屋的な物ですが、32年前の設立当時のすごい熱意と決意を忘れず、その設立した塾長がいまだに直接指導監督している塾です。これが一番自慢できることで4月1日は開塾記念日です。33年目に入りますが初心は忘れてはいません。教育とは教える者そして学ぶものが共に共鳴・共感しあって、互いに高めあえる事なのです。生徒は教室に来る前の自分より何かを学び成長し、その生徒の姿に喜びを感じ頑張る塾長がいます。それが塾ミシガン高知なのです。