大変元気な高校２年生です。行きたい大学が見つかったとかで勉強したいと塾の見学に来ました。体験学習はまずまずで少しここで勉強したいとなり、お試し一か月で受講が決まりました。まずは成績を上げるための勉強法を身に付けてもらい、慣れてきたら学力ＵＰの勉強を始める予定ですが、後ほどお母さんから「子どもが東京の行きたいと言っている大学の授業料はいくらぐらいでしょうか、生活費も加わるとだいぶ要りますよね」とのお話しでした。この話からお母さんは経済的な心配をされているようで、「奨学金などもあるようですが、私立文型でしたら１００万円以上で理系ならさらにかかります。国公立なら少し安いかもしれませんが、生活費はどちらにせよ同じくらいは掛かりますから、年間２００万円は必要かもしれません・・・」というと、言葉が途切れました。
私は「でも高校の成績を上げておくことは無駄ではないですから、やらないよりはやった方が良いと思いますし、勉強法をここで覚えて受験勉強は自分でされても良いと思います。大学受験専門の塾はミシガンなんかよりはずっと高額です。」というのがやっとでした。
進学後の経済的なことまでは、受験で合格をさせてほしいと頼まれただけの塾で心配する事ではないでしょうが、私はどうしても気にしてしまうのです。私自身奨学金を育英会と大学から在学中いただいていましたし、それは貸付ですが金利は付かず１０年間ほど払って返しました。今の奨学金は金利が付きますし、滞納などすると取り立て行為も専門業者がするようで厳しいと聞いています。そして大学は卒業したものの、借金が数百万円ある状態のマイナスからの、社会人生活を始める若者も少なくないと聞きます。でもひょっとして都会の大学に行かなければ、ここまでの状態にはならなかったのではないかとも思うのです。
勉強したい若者がお金の事で、勉強を断念せざる負えない現実は大変つらいのですが、今の世の中、仕方ない事かもしれません。高知には数えるほどしか大学はありません、でも都会には定員割れの大学も多いと聞きます。・・・大学高知キャンパスなんて今できれば、県外に行けない多くの勉学意欲に燃える若者が救えるようにも思えます。もしくは高知市立大学なんて無理かなぁ・・・
