未来の塾は・・・

 アメリカではテスラモーター社発売の自動運転車がすでに発売されているが、わが国でも日産が自動運転システムを搭載したミニバンを近々売り出すそうである。自動運転と言っても車に乗って行き先をインプットすれば車が勝手に運転者をつれて行ってくれるのではない。あくまで運転者が主体で渋滞走行などで、車がかなりの部分の運転をアシストしてくれる装置なのである。高速道路の慢性的な渋滞が多い都会では重宝されると思う。
 若い頃スポーツカーに乗っていたがクルーズコントロールというのがあって、運転中アクセルから足を自由にでき運転が楽だったことを覚えている。本来高速道路などで重宝されるシステムだったが田舎の高知では郡部に出かける時、車が少なく一定のスピードで走れたからこのクルーズコントロールは便利だった。ただスピードが時速30キロを切ると使えなくて渋滞ではいつもと同じだったが、日産の今度の自動運転は発進から停止まで使えるようで、発進にはハンドルのボタンを押す必要があるがかなり運転の負担は楽になるだろう。わが国では先駆けた技術で「技術の日産」の面目躍如だ。2020年あたりには全自動運転の車が出現するそうであると、ニュースは締めくくっていた。
 塾もパソコンを入れて生徒管理や保護者への連絡などかなりデジタル化されてきている。朝早くから夜遅くまで開けている大手通信予備校は教室によって違うようだが、学習を提供する場に学習は見ない管理人がいて、生徒の入退室や教室の管理をする。後は生徒が学習したい内容をパソコン画面上から選択して、オンデマンド(必要に応じてのサービス提供)でネット配信の授業を受けるのである。このシステムはこれからの塾の姿の一つだろうが、目標のために何をしなければいけないのかわかっていないレベルの生徒には、むつかしいシステムと言えるだろう。
 いわゆる「塾漬け」で言われたことしかできない生徒には無理な学習方法なのだ。さらに自分を管理してくれる人がいないわけだから、自己管理能力も必要になって来る。サボろーなどと言う気持ちが先に立つ生徒は無理だろうし、目先の教科書の補習や試験対策などはその塾ではまず対応できない。特に中学で高校受験のためにだけ「塾漬け」にされて高校に上がった生徒などは、たぶん何をどのように勉強してよいのか自分では皆目わからないだろうから、その手の塾からは落ちこぼれてゆくだろう。だから東大に行きたいと思うような意志の強い生徒が多数受講して、それがあの合格者数につながっているのだろうと推測する。しかし科目選択制で学校の教科書内容の直接の補習内容でもなくて、受験のための塾であるから目先の成績を上げたい生徒には合わないし、教材費も授業料も選択科目数によってはかなりの金額になるそうだ。
 でも私の塾は普段の小学・中学の成績や高校入試そして高校での成績向上さらに、大学入試のための同じようなオンデマンド学習と教科書内容の補習をやっている。そして私はただの管理人ではない。生徒一人一人をフォローし保護者への連絡までしっかりしている。しかしみんなが東大を目指せるような生徒ばかりではないし、さらに「塾漬け」では生徒はだめになり伸びないから自分から進んで自立学習ができるように、学習指導のフォローもしているのである。だから限られた人数しか預かっていない。今増えている大手通信予備校と既存の学習補習塾の「良い所取り」をしているのだ。その上、高校生は教材費ゼロである。そんな方針の塾がようやく知られてきたのか、おかげさまで夏期講座は定員になりそうだ。
 未来は私の塾も車のように全自動化できるかもしれない。入り口を入ったら生徒IDカードをかざして入室し、学習チケットの管理もすべて機械が管理するのである。もし月謝の滞納があったら入室はできない。生徒は学習ブースに入ってやりたい学習科目を選択する。学習時間は90分から180分まで学習時間は本人の希望によって決定され、そしてその時間が来ればパソコン学習終了する。そして教室から出るまでの時間が一回の学習チケットとしてカウントされ、その出欠や学習状況は親にもデータとして送られる。

 しかしこの構想の実現はまだまだむつかしいですね。ある方に「小笠原先生の塾のやり方は都会でやれば、希望者殺到塾になるでしょう、授業料も今のように当日時間変更や振り替えなどもできるのであれば、1.5倍は取れるのではないでしょうか、そして実績がすごいですよ!大学推薦・一般入試そして公立志望高校に100%合格でしょう、安くする必要はありません。塾の価値のわかる人だけ来てもらえばよいですよ。」分かる人にはわかる私の塾の教育法、でも宣伝が足らないのか来て見学した人は「こんな塾とは知らなかった。」といい意味驚かれますし、授業を受けられてさらに驚かれます。
 どっかの塾のように毎週チラシ入れるのもそんなに生徒に困っているのかとか、講師指導歴六十数年なんて書くとその先生今何才だろう?なんて思われるからできません。ですから方針は前記の塾と同じでも、かなりの部分は私がアナログでやっています。だからそれが塾ミシガン高知らしくて良いのかもしれません。でも大学入試、高校入試がタブレットなどのデジタル機器で始まったなら、あっという間に塾はデジタル化されるでしょう。2020年以降英語のスピーキング力やタイピング能力も学校や入試で測られるとか、そうなるとパソコンが無い今のアナログ塾の終焉が来るかもしれません。英会話は塾講師でも必須でしょうね・・・、それは塾ミシガン高知の時代の到来です。