3・7高知新聞投書欄「ゆとり教育では中学受験が心配」を読んで

 この投書を読み終わった後、私は投書の主人公の子供さんがかわいそうでならなかった。合格が危ぶまれ塾の先生に第三、第四志望まで進められながら、辛うじて第二希望に合格した娘さんは間違いなくその進学した中学校で、大変な苦労を余儀なくされる事が安易に想像されるからである。進学塾で土日、夏、冬休みを返上し多分夏休みには合宿もあっただろう。大学受験生でもしないほどの猛勉強し、それでは足らず教師の親戚や教師の母親に塾の後、深夜まで特訓を受け何とか合格した第二志望校。思わず韓国の受験戦争を思い出してしまった。文面では娘さんがそうでもしないと私立中に行けなくなったのは、文部省のゆとり教育のせいだ、と取れる。しかし、娘さんの同級生(ライバル)には、余裕でその学校に合格した子供たちもいるだろう。でもその子供たちも、原因とされるゆとり教育を同じように受けてきたのである。原因はもっと違うところにあるのではないか、と思うのは私だけだろうか?
 娘さんに特訓を深夜まで施した先生やっているお母さんと、高校の先生のおばさんは、いつまでその子の家庭教師をやるつもりだろう・・・・

 年端も行かぬ小学生に睡眠時間を削らせ、連日連夜,長時間に渡って勉強をさせる。都会の名門私学のように、いま頑張っておけば後は大学卒業まで安泰なら納得もするが、死ぬ思いで頑張っても高知ではまだ先は長く険しい。教育に関しては百人百様の考え方があっていい。私がとやかく言う筋合いではないだろうが、私はやはり自分の子供にはやらせたくない。なぜなら自分がその立場だったら、決してやりたくないからだ。

 どうか3月7日高知新聞朝刊18面、「ひろば 声」の欄をご一読願いたい。ご希望の方はFAXいたします。