新年度で気分も新たになるのか、英会話とかのテレビやラジオ番組のテキストが４月にはよく売れるようです。でも７月になると売れる数がその半数以下になり終わる翌年３月は１０分の１になる、という話を聞いたことがあります。それだけ初志貫徹出来ていない人が多いと言うことでしょう。私事で恐縮ですが、私は英会話はまずは独学でした。
英会話が出来る事は夢だったので、語学はまず耳から覚えるものというやり方は知っていましたから、ずっとラジオ講座を聞いていました。朝寝床で、昼間仕事の合間に、また夜帰宅途中の車の中でと、１日３回聞くと大体何を言っているのか分かってきます。しかし分からないのもありますね何度聞いても分からない、そんな時は本屋によりテキストを見ます。そしたら簡単な内容だったりするのです。分る事を聞き続けたから続いたのです。一つ分ったらすぐ次のステップへと急ぐ人もありますが、分らなくなってくるとおもしろくなくて、嫌になってきます。最後は我慢してお経を聞かされているような気分にさえなるのです。こんな勉強が続くわけありません。またテープに取ったりテキストを買ったりするといつでも出来る、という気持ちになり結局聞かなくなるのです。私が弱いのかも知れませんが、アメリカでは小さな子どもが出来ている会話が私に出来ないことはないと思って、ひたすら２年間聞きました。そして英会話サークルに入りスピーキングの練習をし、文法などは自分の中学高校の英語の本で学びました。重要文は出来るだけ暗証しました。ですから２５歳で初めて渡米した時は、日常会話には困らなかったのです。無論外国へ行けば言葉は覚えるものですが、飛行機を降りた瞬間から回りは英語だらけですから、最初から日常会話くらい出来ないとご飯も食べられません。
初心者によく見られる傾向として、いきなり外人に習いたがるのです。もったいないですね、自分が流暢に話せるようになってから外人の先生にしか聞けない事、習えない事を高レベルで習うべきなのです。そんな先生に「おはようございます」とか「私は山本太郎です。」とか習っても、仕方ないと思いませんか？まさに中学校のＡＬＴがそれ、彼らがかわいそうですね。考えても見てください。逆の立場になって、もし、私たちが選抜登用試験に合格して日本語講師として外国で朝から晩まで「こんにちは」「おはようございます。」「私は日本から来た山田太郎です。」と教える事を強いられたら、私はきっとおかしくなるでしょう。でも彼らは３０万近いお給料をもらっているので、いわば出稼ぎなんですね。ですから現場の英語の先生もあくまでアシスタントとしてしか評価をしていません。それが現状です。ですから初心者の方こそ日本語で、日本人にしっかり基礎の英会話を学ぶべきなのです。しかし、先ほど言ったような初心者心理を巧妙に突いて、大手英会話学校は大金を搾り取ってきました。おぞましい事です。
今は英会話は教えていませんが、講師をしていたときに習いたい動機が「日本で見知らぬ外国人に英語で道を聞かれたら、さらっと英語で教えてあげられるようになりたいから・・・」という人が結構いたのです。教養としての英会話を学びたいのでしょうが、英会話を完全になめています。第一そんな機会がこの高知で一生のうち何回あるでしょう？一ヶ月２ヶ月習って話せることではないことは本人も良く分かっているのですが、週１時間の３ヶ月くらいで・・・と来たもんだ！それくらい英語が分かったら学生時代はさぞ英語の成績が良かったのだろう、と聞くとそうでもないらしい・・・目的と手段を履き違えています。でもそんな訳も分からない人から大金をむしり取って、大手英会話学校はのさばってきたのです。
私は英会話を学ぶことはすばらしい事だと思います。でもそんなに簡単に出来るものではないので、自分で１年後にアメリカに行くとかの旅行予定を立てそれを目標にして、まずは勉強されることが良かろう・・・と思うのです。
同じ話ではないですが、ある人が「ちょっとした集まりなどの会場にピアノが有って、そこでさらっとJazzでも弾けたら良いね、３ヶ月くらい習ったら出来ないだろうか・・・」と話していたので「お前はアホか！・・・」と一括しておきました。語学や音楽は適当な学習や練習では、自分を知的に見せることなど出来ないものです。
目標を持ってちゃんとした方法を習い、それを続ける事が（出来れば集中して）近道でしょう！お金をかければいいものではありません。だれもが出来ないからこそ、出来る事に値打ちがあるのです。
できたらいいなぁ〜！とただ思うだけなのか、実行に移すのか、それを続けて成就させるのかは全部あなた自身です。一度しかない人生、今年挑戦されたらどうですか？続かなければ、また来年挑戦すればいいのです。同じあなたの夢なら・・・でも、人間（少年）老い易く、学成り難しですね・・・
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