Party is over.

           「歴史的な瞬間」と世界中の誰もが思ったオバマ新米国大統領の就任式、大きな期待の裏側には今のどうしようもない厳しい現実が、存在するからである。特にアメリカ国民には「自分たちで直接選んだ大統領」という気持が強いから、余計に大きな期待と希望を彼に寄せるのであろう。
            今回の不況は、アメリカが重病のインフルエンザになってしまって世界中に伝染してしまい、より重い症状を引き起こしてしまった。当初我が国の指導者は「日本への影響は蜂に刺されたくらいのものだ。」と豪語していたが、我が国の名だたる大企業がリストラや生産縮小を余儀なくされ、決算は赤字に転落している現状を目の当たりにしても、政治家は与野党今は力をあわせてこの不況を乗り越えよう!というような話は全く聞かれないのである。あげく先日の国会審議で総理大臣に漢字の試験をあの場でさせた議員がいた。言いたいことは分からないでもないが、分別のある大人のすることではない。総理は十分漢字について批判を受けているので、あの場の貴重な時間はもっと有意義な話をしてもらいたかった。その議員はかなり批判をうけたようである。
            選挙がらみに自分の事だけ考えて意見を発する我が国の政治屋たち、もっと真剣に国家の事を論じ行動できないものだろうか・・・。アメリカ国民の今のオバマ氏に対する気持は、かつて我々が小泉首相に感じたそれに似ているような気もする。しかし、オバマ大統領は選挙で使った美辞麗句は使わず、就任演説では地に足をつけた内容に思えた。
Party is over.これからが本当の彼の真価が問われるのである。暖かい心とクールな目で見守っていきたい。