eテレ クラッシク音楽館 2019,11/24放送

 すごいコンサートの番組を見た。ベネズエラ出身の「神童」の噂の高いグスターブ・デュタメル指揮、ロサンゼルスフィル演奏のジョン・ウイリアムズの映画音楽ばかりを扱ったコンサートが再放送されたのである。丸2時間の番組では12曲のジョン・ウイリアムズの作品が演奏されていた。ダイナミックなスクリーン音楽のより高い効果を狙ったのか、トランぺット、トロンボーンは5人編成で、とりわけアメリカ映画音楽では非常に重要なパートであるフレンチホルンパートは、8人もいたのである。フレンチホルンは非常に音域が広く木管楽器や弦楽器になじむ柔らかい音から、ドラマチックなフォルテッシモのサウンドまで格調高く表現できる楽器である。獅子が吠えるようなグリッサンドなどもできる稀有な楽器で、とりわけオーケストラの映画音楽では多く利用されているのである。

 とりわけ私も指揮をしたことのあるETのメインテーマは、終盤フレンチホルン8本全員がベルアップをする演奏で、画面から聞いていても鳥肌が立ってしまった。私が20代の頃にそろえた年代物のステレオシステムを我が家の薄型55型テレビにつないでいるが、オーケストラの番組などの時にはそのステレオシステムでサウンドを楽しむのだが、今回のこの指揮者によるロサンゼルスフィルのジョン・ウイリアムズの映画音楽コンサートは、間違いなく保存版になった。システムを5.1チャンネルの最新のにすれば、我が家はきっとコンサート会場になっているだろう。

 古典派の作曲者たちが小遣い稼ぎに、当時のはやり歌劇のために書いた作品が現代にオーケストラで演奏されているが、もう100年も経てばきっと今映画音楽として聴かれている今回の作品なども、クラッシク音楽の演奏会でモーツアルトやベートーベンのプログラムの中に加えられている事だろう。

 もし若い頃こんなコンサートを生で見ていたら、私はずっと音楽を続けていたかもしれない・・・。

 

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