Graduation から Commencement へ !

 先日わが子の卒業式に参加した。昔ながらの「仰げば尊し」や「蛍の光」の姿はなかったが、親として成長した子供の姿からお世話になった先生方に、感謝の念でいっぱいになった。
 英語では卒業式の事を「Graduation ceremony」と言われると日本では思われがちだが、アメリカではむしろこの言葉より「Commencement(コメンスメント)」がよく一般的に使われる。名詞として卒業式という意味もあるが、commenceは動詞として開始するという意味もあり、何かを終える意味合いの強い日本より、新たな旅立ちを祝う積極的な意味合いがいかにもアメリカらしい。
 わが子の卒業式でその校長が「生涯学ぶ姿勢を持ち続けて欲しい・・・。」と話されていた。人生80年時代、二十歳そこそこで学んだ事が社会でずっと通用するはずもなく、変化していく社会に対応していくためには、また競争に勝ち抜いて生き残っていくためには自分を更に磨いていく事は大切であろう。しかし学ぶと言うことは塾に行ったり学校に行ったりする事だけではない。自分が発心し求めれば自然とその道は見えてきて、「誰か」が導いてくれ後押ししてくれる。「誰か」が友であったり家族であったり、会社の上司や部下であったりするのだ。そしていつか自分もまた、その「誰か」になれるのである。私はそのプロとしてまだまだ未熟で精進していかなければならない。小学生から70歳近くの方まで教えさせていただいているが、たまたま特定の分野で少し知識や経験があるだけで、逆にその方たちから学べることは多い。
 暖かくなり動植物が活動し始める春こそ、やはり何かを始めるには良い時かもしれない。そして日本人には桜が満開の下で入学式を迎えるのが、一番合っているように思う。
卒業式それはまさに出発ゲートなのです!卒業生よGo for it !(出発だ!)