元気が無い時、元気をあげると元気になれます!

 
 先日量販店に買い物に行ったら、「夏は血が足らないので献血をお願いします。」と頼まれ献血をした。真夏や真冬は献血者が少なくて血が足らないそうだ。昔から持っている献血手帳を出すと、「すごいですね、今回が30回目ですから御礼の品があります。」との事だった。全く気にしていなかったが、知らず知らずに30回にもなっていた。

 20年以上前父は重い病気であったが、輸血をしてもらって顔色が良くなったのを、今でもはっきり覚えている。病院の方々は望みは少なかったのに最善を尽くして、輸血してくれたのである。結局父は息を引き取ってしまったが、多くの方の善意で少し父が長く生きられた。それから私の献血は事あるごとに始まった。教室を始めた時、結婚した時、子供が生まれた時、保育園に入った時、小学校に上がった時・・・献血できる体でいることは、今の私に出来る父に献血してくれた方への、恩返しのような気がする。

 私の残された人生であと何回元気で献血できるだろう?先日の献血で50歳の私の血液がどこかの誰かを元気にしていると思うと、また元気が出てきた。ちょっと元気が無い時は献血して見るのも良いかもしれません。あなたの血でほんとに元気でない人を元気にできますから、元気でないあなたもそれを思うときっと元気になれますよ。元気なあなたはもっと元気になれますから!!

 このコラムは平成17年7月12日付け高知新聞朝刊、投書欄「声 ひろば」に掲載されました。