「エール」

「エール」

 NHKの朝ドラ「エール」から私は毎朝「エール(元気)」をもらっている。大学は吹奏楽がしたくてその名門大に進んだ、その吹奏楽部は本来の音楽活動の傍ら、応援指導部ブラスバンド部門に所属しており、ドラマに出てくるまさにあの応援団の世界が別にあったのである。そこは本来の文化的な雰囲気とは裏腹の体育会的な世界だった。45年も前の話であるが4年生は神様であった。学生服を着て野球の応援には進んで球場に陣取り、応援団と一緒に校歌はもとより多数の応援歌を演奏、声の限りに「エール」を送った。

 卒業後帰高して母校の高校の吹奏楽部のコーチをボランティアで引き受け、開校100周年記念演奏会で母校の校歌を、演奏会用に編曲し演奏したのであった。だから大学の校歌や応援歌そして、高校の校歌は今でも覚えている。音楽には人を元気づける「見えない力」が確かに存在し、うれしい時に一緒に歌えばその喜びは倍増するのだ。

 本来ならオリンピックで各国の国歌が流れて、甲子園では各高校の校歌が流れるはずであった2020年、しかし今年は両方とも聞くことができないが、今をじっくり耐えれば来年こそは必ず聞けるだろうから頑張れ!という「エール」を番組から感じている。

この投稿は高知新聞5/31朝刊 声 ひろば欄に掲載されました。

提供)塾ミシガン高知桟橋教室 | 当日変更もできるチケット制の塾

https://juku-michigan.sakura.ne.jp/