Vol.58  荒れる中学生とホリエモン・・・

 2月に入り受験本番を迎えました。体調に十分気をつけて日ごろの学習の成果を発揮してもらいたいものです。追い込みのこの時期はとても大切な時期ですが、受験はもうずっと前から決まっていた事です。なぜ余裕を持って臨めないのでしょう?当然内申書も面接だけしかない高校の前期試験では、大変重要になります。3年生の今いくらがんばってももし1,2年生の時勉強していなくて内申書が良くなければ、入試で不利になるのは当然です。また遅刻や欠席、授業態度なども加味され合否が判断されます。受験前に焦ってやってもどうしようもないんですよね。ですから下級生の時はふだんの成績を一番重視する指導を当教室ではしています。挨拶や言葉遣い、生活態度もうるさく言うほどではありませんが、授業態度などには厳しくやらせていまして、私の教室では私語は一切ありません。みんなが静けさの中、集中して勉強しています。

   最近学校での生徒の授業態度の乱れがよく話題になります。それらは想像をはるかに絶するものです。学校の先生が指導力が無いわけではないと思いますが、平均170センチくらいの生徒達の中に、150センチくらいの特に女の先生が授業が出来るのだろうか・・・とふと思いました。この体格の生徒達が万一見境無く4〜5人騒ぎ始めると男の先生でも収集はつかないでしょう。言っても聞かず暴力まで振るわれるケースもあるようで、先日も女子生徒が教師を殴って怪我をさせ傷害で逮捕された記事が地元紙に載っていました。殴られた先生もよっぽど我慢できなかったのでしょう、警察に告発してその教え子の女子生徒が逮捕までされ、その子のこれからの人生がどのように変わるかぐらいは容易に想像できますから。こうなると今までの教師と生徒の関係など全く意味をなさなくなります。こんなことは今に始まった事ではないかも知れませんが、私が中学生の頃授業中に若い女の先生の授業は騒いで聞かなかった事もありましたが、席立ちをしたりましてや先生を殴るなどという行為はありませんでした。30年前の話ですが、こういう荒れる生徒は全国的に存在するようです。何が原因なのでしょうか?それが分かれば私は教育評論家として著名になっているでしょうが、森前総理大臣がライブドアの問題に関して「お金がすべてなどという考えは、今の教育が原因なのだろうか・・・?」と言われていました。
親にしてみれば東京大学まで行って会社を起こし、月収2000万円もらい時代の寵児(ちょうじ)とまでもてはやされた息子(ホリエモン)が、今では罪人扱いで拘置所に収監されています。天国から奈落の底に突き落とされた気分でしょう。
   祇園精舎の鐘の声〜おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢の如し・・・平家物語を思い起こします。

    荒れる中学生の話から少しそれてしまいましたが、日本人が古来から大切にしてきた美徳や道徳観をやはり親に代わって教育で教える事が、必要ではないかと思います。そんな話をするとすぐ軍国教育の復活につながる・・・などと短絡視する方がいますがそんな事など毛頭思っていません。私は学生時代の4年間吹奏楽部に所属しておりましたが、そのクラブは正式名を応援指導部ブラスバンド部門と言い、その団体は野球やその他の応援に応援団と行動を共にする上下関係も含めて、音楽団体には似つかわしくない大変厳しい所でした。ですから当時辛くて我慢できずに辞めていった仲間もいましたが、今思えばあの厳しい世界の経験が、大変社会に出て役立っています。中学校のクラブ活動もそういう一翼を担っていたとおもいます。高校野球が参加する部員に大変厳しいのは、きっとこういう事でしょう。野球だけではなくて人間的にも立派な野球人であれ!という事でしょうか、学校は勉強するところですが、学問だけでなく社会教育も学べる場所であるはずです。皆さんはどう思われますか?