Vol. 57 The time has come !

 今週は中学の中間テストも大学のセンター試験も高校の前期試験も終了し、久しぶりに少しゆっくりとした日々でこのブログの今回の内容を考えていたが、再びビッグニュースが飛び込み今回はその話題に急遽変わってしまった。

   2008年度(平成20年)から正式に小学校で英語が教科として採択され、授業が始まるのである。教科で教えるくらいだからお遊戯やゲームだけではなくて、しっかり読み書きをも教えてくれるものと信じたいが、どのようにするかは今の所各自治体に任されているようである。私は英語教室を開いてきてあまりに中学生が英語が分からなくて教室に来るのを目の当たりにし、小学生からの英語教育の必要性を痛感して実践してきた。私立中学受験とは相容れないから言わば普通の小学生を対象に、コツコツ読み書きを教えただけでほとんど中学校に進学しても英語に苦労することなく、英語が好きになり立派な成績を残している。皆が一応に言葉にするのが「早くやってよかった。入学した時読み書きが出来たから余裕で勉強出来たのが、一番良かった・・・。」

   正式教科になる事は中学受験でも、受験科目の中に英語が含まれるようになるだろう。それは算数などが学校で教えているレベルよりははるかに高いレベルのものが出題されている現状から考えると、中1レベル、いや過去形あたりまで求められるかも知れない。受け入れる中学校でも英語は必ずあるから入学試験でより英語を理解している生徒を集めれば、基本的な読み書きなど教えなくても、すぐに教科書の文法レベルに入れるメリットがある。当然ヒアリングも課せられるかもしれない。超難関校などは面接時に英語の口頭試問まであるかもしれない。こうなると公立小学校の英語時間だけでは到底無理で、我々塾の補習が必要になってくる。中学受験はかなり様変わりするだろう。あくまでこれらは予想であるが、文部科学省が理想として掲げた事は途中で終わるか、理想をかけ離れた所まで進展しまいがちなので、これくらいに考えておけば間違いない。小学校で英語の基本をしっかり学んでおけば中学で力を入れている会話教育もより発展するであろうが、小学校で十分基本を教えられるだけの先生がどれだけいるかが問題である。前にもこのブログで書いたが、今の所全く中学英語のプラスになる内容だとは思えない。

   教職員免許の更新とか云々取りざたされているが、教育学部の中に小学校英語課程などが出来て専門の免許を持った先生が出現したとしても、今のやり方のままではさてどうだろう・・・。私のような現実に即した考えを実行していく学校の小学英語教育を受けた生徒が、中学高校大学でより良く英語力を開花させるにちがいない。ふと100ます計算をシステム化しその効果を信じてずっと続けてきた、蔭山先生を思い出した。何事も教える者が信念を持って教え続ける事が、大きな成果を生むのである。

私の方針は100%間違っていない!

   

   

2008年度から小学英語が正式に採択されるヤフーニュース記事を添付しておきます。


公立小、英語を正式科目に…自治体判断で08年度から
 政府の構造改革特区推進本部(本部長・小泉首相)の評価委員会は26日午前の会合で、公立の小学校で英語を正式な科目として教えられるようにするなど、自治体の判断でカリキュラムを柔軟に変更できる仕組みを設けることを決めた。2008年度から実施する。

 学習指導要領は小中学校で教える科目を定めており、小学校では教科書を使わず、成績もつけない「総合学習」の一環として英語を教えることはできても、正式な科目としては認めていない。

 しかし、政府は03年から、地域を限って規制緩和する特区で「研究開発学校設置事業」を始め、金沢市など67の自治体に、小学校で英語を正式な科目として教えることを認めている。認定された自治体では、「小学校段階から英語の能力・関心が向上した」「教員の教える意欲も高まった」などの声が出ているため、全国展開を認めることにした。

 英語以外にも、中学で教える内容の一部を小学校で教えることも可能になる。数学などが中学進学時に急に難しくなり、ついていけなくなる子供が出るのを防ぐためだ。このほか、ある科目の授業時間を削り、力を入れたいほかの科目に振り向けることもできるようになる。

 実施されれば、自治体は内閣府への特区申請が不要になり、文部科学省の審査だけで認定が受けられるようになる。
(読売新聞) - 平成18年1月26日15時56分更新