開塾記念日

 26年前の今日「ミシガン英語教室」は、高知市ハリマヤ町に産声を上げました。今の教室の半分くらいの、ワンルームマンションでした。今思えば26年はあっという間でした。いろいろ考えた挙句の塾業開始だったのですが、何とか続けられてきたことが、やはり値打ちがあるのではないかと思います。商売をやっていた母に、「1年続けば3年続けられる。3年続けば5年・10年と続くものだから、とにかく始めた今年をがんばりなさい!」と言われた事を覚えています。やはり今の総合塾にして家族にお金が掛かり始め今までの売り上げではだめで、その頃一番経営がきつかったです。塾としては黒字でしたが世帯主としての収入は少なくて、それまで蓄えた資金を切り崩しながら生活費に当てたものです。こんな事は今では有名な企業も、始めた頃はきっと同じだったのでは、と思います。
 簡単に「起業」と口にしますが、プロとしてその道で飯が食えるまでは決して甘くはありません。「今の生活のままでいいのですか?人生は一度きりですからもし、遣り残した事があるなら元気な今のうちに行動してみませんか?」と言葉巧みに、人間の心の隅間に入り込んでくる「起業」やFCへの誘いがあります。新車一台くらいの資金で開業できて、そのシュミレーションは右肩上がりの増収を示し現役の先輩訪問などで、どんどんけしかけていき最終的に契約させるわけですが、契約後は大したフォローも無く孤軍奮闘を強いられるFCも少なくないようです。そして営業は契約を取って生活していますから、悪いことを言うわけはないのです。
 塾をやってみたいと私の教室に見学に来られましたら、本当にきつかったことから話します。そして「出されようとしている地域の市場調査を十分して、できれば奥さんもしっかりした収入があり教室を自宅でやればずっと楽ですし、まずは自分で教えて見てあまり最初は収入にならなくても、自分の勉強だと思い生徒さんを指導される事です。」と話をします。かつて「究極の塾経営は、趣味でできればいいですね」と話した事があります。また別にFCに加盟しなくても塾はできますから、そのFCへの加盟代は他の事に使ってもいいでしょう。
 星の数だけ塾がある中で、わざわざ私の教室を選んできてくれている生徒たちに感謝し、その彼らの夢を必ず果たすために、再び初心に帰ってがんばろう!という気持ちです。生徒さんたちの成績向上と、希望学校進学の目的は今でも変わっていないし、これが塾の永遠の目標でしょう。私はただ来年の27回目の記念日が、無事迎えられるようにがんばるだけです。