光の力

 東日本大震災から早いもので、もう2ヶ月過ぎました。少しずつ復興の兆しが見えてきてはいますが、地震災害はともかく福島原発の問題は次から次へと問題が発生し、先の見通しがたっていないようです。東京電力といえばわが国でも有数の企業でそこに就職できた人は、本人も含めて家族も親戚もそれは喜んだことでしょう。でもこの問題が起こってしまって以来、社会の敵のような会社になってしまいました。昔の原子力発電所の広告などを今見ると、おごり高ぶった企業のようにも見えます。
 人生何が起こるかわからないし、今日良くても明日は悪くなるかも知れません。でも言い換えれば、今悪くても明日は良くなるかも知れないという事の、「証」のように思えます。ですから今調子のいい人は気持ちを引き締め、また今あまり良くない人も希望を捨てずに頑張れば、明日には何か道は開けるということでしょう。
 東京タワーにイルミネーションが、再び点いたそうです。震災の翌日から消されていましたが、やはり灯りには人の心を和ませる力があるようで、亡くなった人の追悼も兼ねての今回の点灯は、その灯りを見上げる人に心の安らぎと、復興への道しるべとなるでしょう。
 私の教室にも玄関脇にイルミネーションをつけています。本来は入試の全員合格を祈っての物で、全員合格した今頃はほんとうは点けないのですが、今年は震災もありまた昼間来ている小学生が夜教室前を通った時にそのイルミネーションを見て「きれいやった!」と言ってくれたので、ずっと点けています。些細な灯りですが、震災で亡くなった方への哀悼の気持ちと、夜教室に来る生徒や前を通る方に少しでも喜んでいただけたらと願う次第です。勉強などには関係ないものかも知れませんが、見えない何かの力を私は信じています。