投稿 大リーガーイチローの「美学」

 ただただ驚いてしまったイチローの電撃トレードである。シアトルマリナーズを離れる記者会見をした3時間後には、もうニューヨークヤンキースのユニフォームを着て、その日の試合相手のマリナーズにヒットと盗塁を決め、次の試合には2塁打を、そして最終試合でも安打を放った彼のプロ根性には驚いてしまった。アメリカ人の国民性もあるだろうがイチローらしいというか、お世話になった思い出の地でこういう形でファンにお目見えし、スタンディングオベーションで迎えられる彼の姿に、男としての「カッコよさ」を超え彼の「美学」さえ強く感じてしまったのである。
 8年ほど前シアトルを訪問したが、現地の知人もイチローを大変誇りにしていた。正直言って彼もさびしいだろうが、親(シアトル)が子供の成長を信じて旅に出す心境のようにさえ感じてしまうのである。そんな彼ももう38歳、選手生命は決して長くはないだろうが、大いなる別天地でまた名門のチームの中で、彼らしい新たなる歴史を築いて欲しいと強く願う。50歳くらいになったら日本のどっかの球団の監督をやっているだろうか、是非彼の手で第2第3のイチローを育てて彼の「美学」を日本で完成して欲しい。がんばれ!イチロー!!
http://www.geocities.jp/pegasus_kochi_sanbashi/alacarte.html
このブログは高知新聞7/31付け朝刊 読者投稿欄に「ガンバレ、イチロー」の題で掲載されました。
http://www.kochinews.co.jp/voice/1207/120731vhiroba01.htm