投稿 もっと日本語教育を

 1/23のテレビニュースZEROで、埼玉県深谷市での小学校での英語教育の様子が取り上げられていた。小学6年生は中学で学ぶ三人称単数構文を会話レベルであるが、学習していたのである。きっと授業をしている外国人講師は今の中学で教えているような文法的な話で小学生に、これらの構文を教えているわけではないだろうが、子供たちは伸び伸びとその構文を使って英会話を学んでいた。さらに数年後には読み書きも教えそれで試験をして、成績をつけなければならない小学校の先生はさぞ大変だろう。
 文科省が小学生の頃から英語を学ばせたいのはきっと、英会話ができる日本人を多く育てたいのだろうと思うのだが、高校や大学の入学試験の英語が筆記試験中心のままでは、その英会話のできる日本人を増やす目的はまだまだ時間を要するだろう。また小学校で英語が必須になれば中学入試でも英語が始まるだろうし、そうなると塾業界のカリキュラムは一変するに違いない。
 しかし日本語で文章が書けなくて面接でも満足に日本語で対話もできない日本人がいる現在、今小学校から英語教育を始めたからと言って早急に英会話ができる日本人を育てるのは無理な話で、そうしたいのならいっそ高校入試、大学入試で英会話ができないと入学も卒業もできないようにした方がずっと話が早いと思う。
 毎年の大学入試センター試験の問題を見るたびに、こんな高度な英語がわかる若者が、なんで簡単な英会話ができないのだろうと数十年不思議に思い続けているが、英会話も教える立場として我々日本人には、日本語教育をもっとしっかりやるべきであると言いたい。

このブログは1/30付け高知新聞読者欄に掲載されました。
http://www.kochinews.co.jp/voice/1401/140130vhiroba04.htm