日本人には日本語が一番大切です!

  ゴールデンウイークも終わりに近づいてきました。交通機関は大変な混雑のようです。私は休養を兼ねた塾長会議に参加してきました。やはり教育の事が話題に多く上り私は英語が専門ですので他の教科の指導法などは学ぶ方で、英語に関してはアドバイスする立場です。大変勉強になります、自分が何も不思議に思わなかったことなどを質問されたりすると、自分でも「何ででしょうねぇ・・?」としかいえないことも少なくありません。英語の神様といわれた昨年亡くなられたJBハリスさんなら分かるのでしょうか・・・なんて思いながら質問を聞いておりました。

   20年以上英語を教えてきても分からない事だらけです。ましてや習ってかなり経ち教えた経験などもない小学校の先生には、不安と苦痛の何物でもないと思います。民間からの登用も考え広く募集していてその応募要領を見ましたが、拘束時間も長くかなりの経験がある方(教えた、過去に先生をやっていた。)などの経験がないととても勤まらない条件でした。そして1年更新でいかにすばらしい授業をしても、予算などが削られればその首は直ぐに飛んでしまう事を意味します。結局は現場の先生が楽できるような助っ人なんでしょう。今いるALTはいったいなんなのでしょうか?
 私は生徒や先生に負担だけ増えあまり効果は出ない小学英語だと思います。とにかく聞かせないと生きた語学教育は長い目で見ても効果はないのです。
 それよりは日本語教育をもっと何とかしないといけないのではないでしょうか?日本語で無口な子は英語を話すときはもっと無口になり、日本語でありがとうと心から言う習慣の無い生徒に、英語の「Thank you.」はまず口には出せません。我々は日本人です。日本人という誇りがなしになんで国際人となれることでしょう!
 
 第2次世界大戦に後に開かれた、サンフランシスコ講和条約に特別顧問として当時の吉田首相に随行した、英語の達人の白洲次郎と言う人がいます。吉田首相が講和会議受諾演説を英語でするのを知り、彼は首相に向かって「戦争には負けたがアメリカの奴隷になったわけではない、日本人なら立派な日本語で演説しなさい!」と吉田首相を叱り付け日本語に書き直させたそうです。アメリカでさえ大統領がおかしな英語を使うといって茶化されている英語、昔日本にも「言語明瞭、意味不明」なことを言って茶化された総理大臣がいました。漢字も簡素化されそれを憂いてか漢字検定が盛んになりつつあります。英語ばかり書いているとほんとに漢字を忘れてしまいます。学校の英語の先生に漢字検定を受けさせたら3級も合格しないかもしれません・・・英語検定は合格するでしょうけど・・・

   どうか皆様におかれましては、将来英語が話せる我が子も悪くは無いかも知れませんが、日本語がおかしくて漢字を知らず字が下手な我が子は大変不憫(ふびん)な人生を送る可能性が高い事をどうかお見知りおき下さい。我が子に英語を学ばせたいのならまずあなたが学ぶのです。その姿を見て我が子は変り発心するかもしれません。でも日本語をしっかりおしえましょう!きれいな日本語で話しましょう!


  ある新聞の記事として下記が載っていました。よく現場の先生は黙っているものですね・・・




中教審方針>英語必修化に教師が尻込み 混乱や動揺も?

 中央教育審議会の外国語専門部会が先月「小学校高学年で英語を必修にする」との方針を示した。アジア各国で必修化が相次ぐ中、英語コミュニケーション能力の育成が不可欠と判断したものだが、現場の教師は「発音に自信がない」と尻込みし、自治体教委は「親のプレッシャーが強まる」と不安を募らせる。「学校英語教育の大きな転換」(文部科学省幹部)というが、混乱や動揺を引き起こしそうだ。【高山純二、井上英介】
 ◆アレルギー
 東京都内の“英語教育先進地”北区。04年度から区立小全38校の全員が、週1時間英語を学ぶ。カードゲームやインタビューなど年間40時間。泣きどころは「先生たちに英語アレルギーがある」(区教委指導主事)ことだ。
 「私は『さんきゅうべりまっち』の世界。こんな発音で教えちゃまずいわよね」。昨年度、総合学習で英語を教えた都内の区立小女性教諭(41)は、50代の同僚から不安を打ち明けられた。
 小学教員免許の取得に英語は必要ない。女性教諭が学んだ英語は大学1年が最後。「会話ゲームが中心で英語力は必要ない」と本人は総合学習を苦にしないが「プロ意識の高い先生ほど『発音が間違ってないか』という不安が相当ある」と同僚の気持ちを代弁する。
 ◆自治体側の懸念
 文科省によると、全国に約2万3000校ある公立小学校のうち、昨年度93.6%が英語に取り組んだ。しかし、大半は特定の学年にほんの少し触れさせた程度だ。北区と接する足立区で、英語に取り組んだ学校は昨年、区立小72校中49校(68.1%)にとどまった。
 足立区教委は昨春、小学教員を集め、英語導入に向けた検討会を発足させた。しかし、ある指導主事は「先生により力に差があるのも事実。『隣のクラス担任に比べ、わが子の担任は』と親のプレッシャーがのしかかるのでは」と懸念する。