高校生の不登校問題に思う

「高校生の不登校生を救う方針が文科省から打ち出される」という記事を目にした。従来高校は義務教育ではないので、不登校になって学校に来られないのなら自己責任において退学もしくは留年を選ぶしかなかったわけだが、認められた施設に通っていればそれが出席扱いになり、高校卒業の資格も得られるという。高校進学率、ほぼ100%になりそのような方針に文科省も転じた、と報道されていた。

       ふと、そんな事が可能だろうか・・・と思ったのである。高校は色々なカテゴリーの学校がありそれぞれ専門的な分野を学ばせているが、それら様々な高校で不登校になった生徒があまりないであろう施設に登校し、専門的な学習が出来るとは思わないのである。たとえば工業高校に入って不登校になり、その施設で大した専門知識も得えられないまま出席が認められたという事で、その工業高校卒となるのはどうも分からないのである。私が思うくらいだから文科省の官僚もそれは考えての事だろうが、共通の高卒のレベルを守るために何か一定の基準を設けるのだろうか?注目したい所である。

       確かに世の中が複雑化してきて、不登校の生徒は増えてきている。原因は様々でその公的支援機関にいた私でも、中学を卒業すれば手を離してきた。何とか高校に入っても続くだろうか・・・との心配は常にあった。新しい環境で新たな自分の居場所を見つけ頑張っているものも少なくないが、やはりなじめず辞めていった者も少なからずいる。ただそのような生徒に配慮した単位制や定時制(昼間)の高校が、異常な倍率の難関高になっているのである。
本来学校は「学ぶ」ところである。義務教育ならともかく、高校においてはそこで「学べない生徒」の事は考えていないかも知れないから、外に原因や対処法を求めるばかりでなく全てを受け入れ、いかに自分がその社会になじめるかという、常識的な次の一手を考えるべきではないだろうか。
       
           次回のブログはお休みさせていただきます。ゆっくり充電して8月22日にまた、お目にかかりましょう。どうか良い夏休みを! 

            Do Vacation!