効果的な小学英語学習

        今の塾の前身が英語英会話教室を20年ほどやっていて、ずいぶん前から小学生には英語を教えてきたので、全く違和感なく授業を進めているが、教室にメールなどで小学生のへの英語の指導法が分からない・・・というご相談を最近いただくことが多くなった。小学校で英語学習が始まったといっても、かなりの学校格差があるようで、ほとんどやっていないといった方がいいような所が多いようである。
        そもそも小学英語の目的が「英語になれさせる」であるから、中学の英語への架け橋とは捕らえていないから、余計指導法に困ってしまうのだろう。小学校では大手の英会話学校がやっているような遊び的な英語が主体だから、塾でまでそんな事はする必要はない。その塾が英会話教室なら別だが、学習塾なら勉強を教えるべきで中学校に入って楽々英語学習が出来る、バッチリ試験で高得点が取れる指導をすればいいのだ。そんな子は中学校での指導がとても楽になるのである。

         私が感じていることが最近の新聞に載っていたので下記に添付しておく。中学校の英語の先生が今の小学英語学習をあまり信用していない現実が、浮き彫りにされていることに気が付かれるだろう。ある意味小学校が頓珍漢な英語指導をしている今が、我々塾業界には中学英語に役立つ小学英語を教えるチャンスかも知れない。中学受験をする子でも熾烈な私立中学英語に備えて英語を小学生で習いに来る子がいるくらいだから、そういう保護者はやはり先を見通している保護者なのであり、お子さんの実力も能力もまず合格する力があるようだが、万一ダメでも公立中学で役立つと考えられているようで、その頭の柔軟さには敬服してしまった。やはり賢い保護者には賢い子どもが育つようだ。


小学校の英語教育 中学教員7割「効果ない」

小学校からの英語教育の導入について、中学校の英語教員の7割近くが、「導入しても、将来、英語を話せるようにはならない」と考えていることが4月4日、通信教育最大手のベネッセコーポレーション岡山市)の調査で分かった。新学習指導要領にともない、今年度から5、6年生を対象に先行実施されているが、小、中学校間の認識のギャップが浮かんだ形だ。

同社のシンクタンクが昨年7〜8月、全国の公立中学校の英語教員約3,600人を対象に実施。調査対象者の地元の小学校で行われている英語教育について、「知っている」と答えたのは48.5%と半数を下回り、小学校の英語教員との交流も「集まる機会がある」(28.6%)、「授業を見に行く」(25.5%)しかなく、小、中学校間でほとんど連携が取れていない実態が目立った。

さらに、調査対象の約8割は「聞くことに慣れる」と、小学校での英語教育に一定の効果を認めながらも、「中学での英語指導がスムーズになる」と受け止めているのは42.1%で、中学での教育と切り離している。また、「将来、英語を話せる日本人が増える」と考えているのは24.3%しかいなかった。

一方、調査対象の教員自身の指導法については、4割を超える教員が「英語が好きになるように指導する」ことを大切にしていると答える一方、授業の中心は「音読」「文法の練習問題」「発音練習」などが占めていることが判明。

「英語の歌を歌う」「スピーチ」といった実践的な授業は4割程度にとどまり、英語の楽しさを伝えたいという思いと試験対策用の指導とのジレンマに悩む姿がうかがわれる。

ベネッセは「小学校での英語の教育効果を上げるためには、中学校との具体的な連携方法を考える必要がある」と分析している。

2009年4月5日 産経新聞