投稿 龍馬研究 県立大に

2011年の新年が明け大河ドラマも新作が始まっているが、まだ昨年の「龍馬伝」の余韻を求めてか、年末年始には多くの県外観光客が訪れたようである。私も「龍馬伝」をビデオで再び鑑賞しているが、やはり同じ場面で昨年と同じ熱い気持ちになってしまう。 
 私は何故龍馬が誰によって暗殺されたのかを知りたくて「龍馬伝」を見ていたが、京都見廻組の犯行は間違いないとしても、その黒幕は一体誰なのかがドラマからはよく分からなかった。でもその手がかりを教えてくれたのが「武士の家計簿」の作者である磯田道史氏の書いた「龍馬史」であった。坂本龍馬という人間像が新たに最近発見された資料などを基に、近代史の専門家の立場から今までとは違った切り口で研究され述べられている。その内容から私は龍馬暗殺の黒幕は誰かを探る以上に、龍馬がその時代に生まれその時代を駆け抜けたのは、まさに「天の定め」だったようにさえ思えるのである。 
 龍馬を大いに尊敬する我が高知県でもし県立大学などに龍馬研究の専門機関があり、それを学びたいと思う学生が全国から集まっていつも情報を発信していけば、観光や商品とは違った意味で「龍馬」が高知にさらに根付き、永く全国的に広がっていくのではないだろうか・・・

このブログは高知新聞1/21付け朝刊 「声・ひろば」欄に掲載されました。