東京大学 秋入学

 東大が近い将来秋入学を実施するという。世界的な流れだから仕方ないのかも知れないが、東大だけやってわが国で他が追随しなければどうしようもないだろう。またそれまでの小中高の入学時期は変えないというから、ますます浮いてしまう制度改革のような気がするのである。
 東大に入るような学生はアルバイトなどの社会経験もないかもしれないし、必要もなく小さいころからひたすら塾に通っていたのではないか・・・など思っていまう。4〜5年前にこのブログでも書いたが、東大生保護者の平均年収が1000万近いらしいから、その高い所得が高い学力を作っていると考えられても、仕方あるまい。いやそのうち名門大学は所得制限(1000万以上とか)が、足切りの条件になったりして・・・。
 多感な頃にいろいろ社会経験を積むことは素晴らしいと思うし、いろいろな考え方のできる幅広い人間になってほしい。


東大 秋入学の実施で中間報告
1月18日 10時57分 NHKニュース
国際化を進めるため入学時期の見直しを検討してきた東京大学の学内の委員会は、学部のすべての入学を春から秋に全面的に変更すべきという中間報告をまとめました。東京大学は、18日午後から開かれる協議会で了承を得たうえで、5年後の実施を目指して準備を進める方針です。

東京大学は国際化を進めるため、濱田純一学長の諮問を受けた学内の委員会が、大学の入学時期を海外の多くの大学と同じ秋に変更できないか検討を進めてきました。その結果、委員会は留学生の受け入れや日本人留学生の送り出しがしやすくなるとして学部のすべての入学時期を春から秋に全面的に変更すべきという中間報告をまとめました。秋入学になると、学生は高校卒業から大学入学までと卒業してから日本の企業で一般的な春の入社までの半年近くの期間をどう過ごすのかが課題になります。東京大学は、こうした期間はボランティアや研究活動に参加して社会体験を積んでもらうことを検討していますが、学生の経済的な負担をどうするのかという課題も残っています。また秋入学は、学生を採用する企業も大きな影響を受けることから、東京大学では今後、企業に協力を要請するとともにほかの大学にも秋入学の実施を働きかけることを検討しています。東京大学は、18日午後4時から開かれる協議会で了承を得たうえで、5年後の実施を目指して準備を進める方針です。

明治5年に日本で初めて学校制度の法令ができてから大正9年までの50年近く、日本の大学は実は秋入学でした。しかし、明治20年に教員を養成する学校が4月入学を導入すると、その後、小学校と中学校も4月入学を導入しました。学年の変わり目と会計年度を一致させることが導入の理由でした。大正時代になると大学への進学率が高まり、秋入学では卒業までの期間が長くなることが問題になったうえ、大学でも学年の変わり目と会計年度を一致させる必要が出てきたため、日本の大学は大正10年から4月入学を実施しました。それ以降90年余り、日本の大学はほとんど4月入学になっています。しかし、政府の調査によりますと、世界のほぼ7割の国は9月か10月の秋入学で、4月入学を実施しているのは日本やインドなど7か国だけなのが現状です。