大嫌いな歌

 テレビで尾崎豊の「15の夜」が流れていた。以前は10代の若者がかならずかかる「ハシカ」みたいな歌詞の歌だ・・・と思っていたが、10代の若者が無免許で夜中じゅう走りまわり、挙句居眠り運転で幼い小学生を何人も轢いたなどと聞くとやはりこの歌が、許せなくなりました。無免許で盗んだバイクを夜じゅう乗りまわす歌、もしこの歌の主人公が同じような事故を犯していないとは言い切れない状況ではないでしょうか、いま彼らを追いかけ捕まえていた先生の年代になって聞くと、彼らの行動は決して許せるものではありません。
 歌では盗んだバイクを(無免許で)夜に乗り回した事しか書いていないが、尾崎の言葉によると家出少年たちは、家出して放置されていた車の中で一夜を過ごし、捜していた先生たちに翌朝捕まったそうである。それで良かったと思う。もし尾崎自身が結んだバイクを夜に乗りまわし翌朝、何か大きな事故でも起こしていたら、それでもあなたはこの歌を聞いていただろうか、いやそれ以前に彼は社会的に抹殺されスターにはなれず、地道な道を歩みあんな最後は迎えなかっただろう。こんな歌を歌う歌手になったから彼の人生は短く終わったようにさえ感じるが、たとえフィクションだとしても許せない歌詞である。学校へ行きたくなければ行かなければいいのだ。しかし、歌だけの世界で終わらずこれを現実に行動に移す子どもが出てくるから、否定するのである。本当の自由などこんなことで手に入るものではない!ただ現実がいやで逃げているだけの歌ではないか・・・この時の尾崎は弱虫だと思う。もし彼が今生きていたら、もうこんな歌など歌っていないだろう。人生を深く掘り下げた、考えさせられるそして感動的な歌を歌っているに違いない・・・。

 えらそうな歌を歌うんじゃないよ、一人で大きくなったような歌を歌い、お前を生んでくれた母や育ててくれた父親の気持ちを考えたことがあるのだろうか、そんな気持ちが分からない歌手の歌など私は大嫌いだ!