今年を振り返って

 2020年、今年はコロナの話題で世界中が終始し、今年にかけてわが国でもかなりの勢いで蔓延していますから、来年もやはりこの話題は避けて通れないでしょう。これは塾業界のコラムですからその業界の話に終始して、来年1月の大学入試共通テストや2月から3月における高校入試の話、そして春の新入生獲得方法をコロナ禍に絡めて話題にすればこのコラムは終えることができるかもしれませんが、私はそんな一般的な事よりも、現実にこの事態を私たちが少しでも打開するにはどうしたらよいかを、今月は考えたいと思いました。

 塾の不振の原因がコロナなら、我々の責任ではありません。かといってそれで自分が良くなるわけでもありませんから、目の前の問題を考えます。不振の原因の生徒減がコロナだけの原因かどうかです。保護者の仕事がコロナ禍によってダメになり、その家庭の収入が大きく減ったというなら、その生徒が塾を辞めるのは仕方ないかもしれません。そこで塾長がその生徒や家庭にどういう対応をするかです。やはり今まで長く来ていて成績も上がっていた生徒なら、間接的な応援はしたいのが塾長心情でしょう。塾に来られなくなっても塾長からの定期的な声掛けや励ましは、きっとその生徒の心に残ると思います。やむにやまれぬ理由で退塾したのなら、よけいにその声掛けはその生徒の心に響くでしょう。でもその行為が先にまた生徒として獲得しようなどという下心でするのなら、どうしても商売っ気が見え隠れしがちですから、逆にしない方が良いと思います。

 2021年も再び厳しい年になるかもしれません。塾の合格者数以上に、塾長やスタッフの人間性を売りする塾経営がより求められ、他人に勝つ事よりも自分たちに負けない経営が大切な年になりそうにも思います。そして私は今年も欲張らない経営をしてゆきます。来年もこのコラムをよろしくお願いいたします。 

 次回は1/4(月)の週にまた投稿する予定です。皆さんどうかコロナに気を付けて良いお年をお迎えください。