今の中1生の英語分からない問題の原因は・・・

 10月29日に昨年好評でした、塾の英語講師の初級研修会Vol.2を名古屋で開催いたします。私の所属する塾教材を使用している塾関係者が対象なのですが、今年は昨年のような参加者自身が自分を訓練すれば解決する問題ではなくて、今全国の学習塾で問題になっている中学1年生の、英語学習内容の激変についての研修会です。原因は小学生の英語が必修になっているのに英語の評価が中学のように厳しいものではなくて、言い換えれば「できるだけやっておいてください」みたいな内容なのに、中学では小学英語でやった英語は中1生はマスターしているはずだから、それにプラスした内容が厳しく問われているので、多くの英語嫌いを出しているという問題が起こっているのです。

 文科省とすれば小学校の時に習っているはずの漢字の上に、中学で習う漢字が増えているような感覚なのかもしれませんが、やはり英語は外国語ですから日本語の漢字と同じように考えるのはいかがなものか・・・と専門で教えている私などは思うわけです。そして小学英語を教えている先生は、塾で中学生に英語を教えている先生よりも英語の力は劣るかもしれません。中学や高校生を教えられる英語教科教員免許を持っている人でさえ、小学校では英語など教える機会はなく、普通の先生と同じように扱われている現状を見ると、明らかにこの問題は私たち外部の者がとやかく言ってもどうしようもできない、国家教育の構造的な問題だと思います。ですから我々は対処法しかできないわけですね。その対処法の研修に今回はなる予定です。

 英検に関しても最近やたらと生徒は口にします。20年前そう、ゆとり教育の時代には特定の英語検定団体を文科省が応援するような方針は良くないとかで、英語検定は受けたい人が受験していましたが、ゆとり教育が批判されて手のひらを反すように授業時間や授業内容が増えた上に、生徒たちは学校では習わない英語検定のための勉強を強いられて、益々英語嫌いを増やしているのです。英検2級まで頑張って取った学生たちが社会人になって、どれくらいの人が英会話ができる事でしょうか、ただ資格取得の為だけの英語学習、やはりそこにはお役人と民間業者の癒着のようなものを感じざる負えません。そして地方によっては英語教育が、試験の為だけの人を選別する道具に捻じ曲げられようとしている実態を知った時に、英語を愛し教えるものとして「怒り」を感じるのです。どうやら今のこの状態はしばらく続きそうだとも聞きますから、ただただ今の学生がかわいそうでなりません。

 私の今回の話の続きのような英語教育に関するサイトを見つけましたので、ご覧になられてください。解説者は私同様英語大好き人間で、大変正直な意見の持ち主の方です。情報は正しく本音で話されていますから、知らなかった方は少しショックを受けられるかもしれません。

https://youtu.be/BlayRnOz6DE?si=ZB3zb1gOtqwjYUkr